旦那が海外駐在中、扶養から抜けるのは問題か
主人が海外駐在となり3年がたちました。
世帯主の自分は、扶養範囲内でパートを続けています。(高校生の子供2人)
今年に入り時給があがり、一度は勤務時間を減らして扶養範囲内で働くことにしましたが、今月また100円上がりました。
評価されていることは嬉しく、仕事も楽しいのでこれ以上時間を減らしたくはありません。
来年末までには主人も帰ってくるらしいのですが、海外赴任中に扶養から抜けると通常よりもマイナスとなってしまうのでしょうか?
税理士の回答

石割由紀人
ご質問ありがとうございます。旦那様が海外駐在中に扶養から抜けることに関して、いくつか重要なポイントがあります。以下で詳細に解説します。
扶養を抜けるとどうなるのか
1. 健康保険の影響
扶養範囲内(年収130万円以下の場合、収入の年間見込み)で働いている場合、旦那様の社会保険(健康保険)の被扶養者として保険料を支払う必要がありません。しかし、扶養を抜けると自分で保険料を負担する必要が出てきます。これには以下の選択肢があります。
- 勤務先で社会保険に加入する(勤務先で厚生年金と健康保険の両方に加入)。
- 国民健康保険に加入する(保険料は自治体ごとに異なります)。
2. 税金の影響
扶養を抜けることで所得税や住民税に影響があります。具体的には以下の点に注意が必要です。
- 年収が103万円を超えると、自分自身に所得税がかかります。
- 年収が150万円を超えると、配偶者特別控除が減額されます(旦那様の税負担が増加する可能性)。
- 年収が201万円以上になると、配偶者特別控除がなくなります。
3. 旦那様が海外駐在中の特殊事情
旦那様が海外勤務で日本国内の所得税に関する扶養控除の恩恵を受けていない場合でも、扶養から外れることで健康保険や年金負担が増えることを考慮しなければなりません。これが「通常よりマイナス」と感じる要因になる場合があります。
具体的な対応案
1. 勤務時間と収入の調整
現在の収入見込みを再計算し、以下のいずれかを選択します。
- 時給アップによる収入増加が、扶養内(130万円未満)で収まるように時間調整する。
- 扶養を抜けて、自分で社会保険に加入しつつ働く(厚生年金と健康保険の負担を給与アップで補える場合)。
2. メリット・デメリットを比較する
扶養内に留まるメリット
- 保険料負担がない。
- 配偶者控除や配偶者特別控除の恩恵を受けられる。
扶養から抜けるメリット
- 収入を増やし、キャリアを充実させられる。
- 社会保険に加入することで、将来の年金額が増える。
3. 旦那様の帰国タイミングを考慮
旦那様が来年末に帰国予定ということですが、扶養を抜ける決断は一時的なものではなく、長期的な家計やキャリアに与える影響を考えてください。扶養を抜けることで、旦那様の帰国後の家計にも影響がある可能性があります。
結論とアドバイス
扶養から抜けることは必ずしも「マイナス」ではありませんが、短期的な負担増(保険料や税金)と長期的なメリット(年金の増加、収入アップ)を天秤にかけて判断することが重要です。
具体的には、扶養内の働き方に留まる場合と、扶養を抜けて収入を増やす場合のどちらがご家庭の状況に合っているかを検討しましょう。
石割先生
具体的にわかりやすく説明していただきありがとうございました。
1点お聞きしたいことがあります。
1. 健康保険の影響
扶養範囲内(年収130万円以下の場合、収入の年間見込み)で働いている場合、旦那様の社会保険(健康保険)の被扶養者として保険料を支払う必要がありません。
とありますが、勤め先では【週20時間以上勤務、月収入が88,000円以上】で社会保険加入となり、年収130万以下とはいかないのですが…。会社がおかしいですか?
時給が1,300円となり、月収120,000円今までより4万弱ほど収入が上がる予定です。
社会保険住民税など引かれ、主人の扶養手当もなくなるのでもっと働いた方が良いのでしょか?
それでも主人の配偶者特別控除が受けられる150万以内の方が良いでしょうか?
主人からは現状より減る減ると言われ、大変ストレスを感じています。
本投稿は、2024年11月22日 20時28分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。