扶養親族等申告書の配偶者区分について
私は70代の会社員です。
これまで数年間、扶養親族等申告書において妻の配偶者区分を「65歳未満の年金受給者」として申告しておりました。
しかし、正しくは「60歳未満で収入0円」であることに気づきました。妻は普通障害があります。
なお、私は毎年確定申告をネットの入力フォームに従って実施しております。(提出は紙です)
つきましては、以下についてご教示いただければ幸いです。
1 過去の申告について、さかのぼって修正することは可能でしょうか。
2 区分を誤っていたことで、これまで私は得をしていたのか、それとも損をしていたのかをご確認いただきたいです。
税理士の回答

1. 扶養控除等申告書の区分誤りをさかのぼって修正できるか
• 「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、源泉徴収税額を決めるために会社へ提出するものです。
• 区分を誤っていたとしても、年末調整や確定申告で正しい控除額を計算していれば、最終的な税額は修正されます。
• もし確定申告でも誤った区分のまま控除計算をしていたなら、過去5年以内であれば「更正の請求」や「修正申告」により修正が可能です。
2. 区分誤りで得していたか損していたか
扶養控除・配偶者控除に関わる話です。整理します。
(1) ご質問の内容から推測される点
• 誤って記載していたのは「配偶者の区分」(65歳未満の年金受給者と記載していたが、実際は60歳未満で収入0円)。
• 奥様は「収入0円」で、さらに「普通障害あり」とのこと。
(2) 控除額に与える影響
• 配偶者控除は「配偶者の年齢」で区分はなく、収入金額(所得)で判定します。
→ 奥様が収入0円であれば、常に「配偶者控除の対象(38万円)」です。
• 障害者控除は「扶養親族や配偶者が障害者である場合」に適用されます。
→ 普通障害であれば「27万円控除」が加算できます。
• よって、配偶者の年齢区分を誤っても、収入0円である限り配偶者控除額は変わらないのが通常です。
(3) 結果
• 65歳未満の年金受給者としたか、60歳未満収入0円としたかで、実際の控除額は変わらない可能性が高いです。
• したがって「得も損もしていない」可能性が濃厚です。
3. 例外的に差が出るケース
• もし「年金収入がある」と申告していたことで、税務ソフトが自動的に配偶者控除から外していた場合 → 本来より控除が少なくなって「損」をしていた可能性。
• 逆に「障害者控除」を漏らしていた場合 → こちらも「損」です(27万円分の所得控除が受けられていない)。
本投稿は、2025年09月28日 16時25分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。