源泉徴収と年末調整について
中小企業に勤務しています。昨年の源泉徴収票をまだもらえていないのと、年末調整もまだされていません。一昨年入社した当時に依頼したときは、そんなこと言うのはお前だけだぞと脅されましたが、渋々発行し確定申告もやらされました。今年も黙っていると放置のままです。これまでずっと社員に対して、源泉徴収票を発行して来なければ、年末徴収もして来なかったと思われます。この場合、どういう法律違反になり、どういう請求が可能でしょうか?
税理士の回答
税法上は従業員を雇用した場合には、源泉徴収票の発行が義務になります。
年末調整もすべきですが、こちらはペナルティがないので、してなくても各自が確定申告すれば済みます。しかし、源泉徴収票がないと、会社で天引きした源泉税がいくらあるのか、会社が納税しているはずの源泉税がいくらあるのか分からないので、還付申告が出されても返せない、ということになるわけです。
貴方が源泉税ゼロで振り込まれた給与額で確定申告した場合、一時的に貴方が税金を支払うことになりますが、会社は税務調査の対象となるでしょう。そして、従業員給与に対する源泉税額分の税金を不納付加算税・延滞税を含めて徴収されます。これは税務調査になったら会社に勝目はありません。本税分については、会社から従業員に請求することはできますので、本税分の支払いが求められます。その後、会社から本税分を差引いた源泉徴収票が改めて発行されますので、その再発行された源泉徴収票を持って、最初に確定申告した際に払った二重払いになってしまった税額の還付請求(更正の請求と言います)をして、二重払い分を返してもらう、という流れになります。
詳細で丁寧なご説明まことにありがとうございました。
本投稿は、2023年02月15日 17時22分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。