申告不要かどうか
青色申告者で事業所得と給与所得の両方を毎年申告しているサラリーマンです。
今年に限ってなのですが、事業所得の方が全く動いていません。ただ来年はまた事業所得が発生すると思われます。
このような場合今年の確定申告は必要になるのでしょうか?それとも年末調整で完結してもよいのでしょうか?もし必要ならすべて0を記入した決算書を提出したらよいですか?教えてください。
税理士の回答
ご質問のケースについて整理しますね。
1. 結論(スタンス)
今年は事業所得がゼロであれば、確定申告義務はありません。
→ 給与所得だけで、年末調整が済んでいれば申告不要です。
ただし、青色申告を継続するためには、ゼロでも申告しておく方がベターです。
2. なぜ申告不要なのか
所得税法上、確定申告が必要な人は「1か所から給与の支払を受けている人で、給与所得および退職所得以外の所得の金額の合計額が20万円を超える人」(タックスアンサー No.1900)。
今年は事業所得が「ゼロ」で、給与所得は年末調整で完結 → 法律上の申告義務は生じない。
3. それでもゼロ申告を勧める理由
青色申告の承認を維持するには「帳簿の備付け・保存」「確定申告書の提出」が要件(タックスアンサー No.2070 青色申告制度)。
所得がゼロの年に申告しなかった場合、翌年以降に青色申告が取り消されるリスクは低いですが、形式的には「継続して帳簿・申告をしている」ことを示すのが安全です。
また、赤字や繰越控除がある年には、申告しないと損失繰越が切れてしまいます。
4. 実務上の対応
ゼロ申告(決算書に売上・経費ともに0と記載)をして提出するのが無難。
提出しておけば税務署からの照会リスクを避けられ、来年以降の青色申告も確実に継続できます。
✅ まとめ
義務はない → 事業所得ゼロ・給与は年末調整済みなら確定申告不要。
ただしベター → 青色申告維持やトラブル防止のため、ゼロ申告を出すのがおすすめ。
本投稿は、2025年09月02日 15時32分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。