暗号資産の取得履歴を失った場合の取得価額の合理的な推計
過去に利用していた取引所の内部売買履歴を取得できなくなった場合の、暗号資産の取得価額の推計について質問です。
外部ウォレットへの出庫日時・数量や、その後の売却記録は残っていますが、取引所内部でいつ・いくらで取得したかを直接確認できないケースを想定しています。
①取得価額を合理的に推計する場合、入出庫履歴、銀行の入金記録、当時の市場価格、メール等のうち、どのような資料を組み合わせるのが一般的でしょうか。
②正確な取得日時を特定できない場合、出庫時点や一定期間の市場価格から取得価額を推計する方法は認められる余地がありますか。
③複数の推計方法が可能な場合、最も客観的に再現できる方法を継続して用い、計算根拠を保存することが重要でしょうか。
④税務調査時に説明できる推計とするため、最低限残しておくべき資料があれば教えてください。
5%取得価額を使う前に、実額を合理的に復元する場合の一般的な実務を知りたいです。
税理士の回答
山本快夫
お世話になります。
ご質問に対する回答)
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①
銀行の入金記録・出金記録から確認する方法を、国税庁は示しています。
あとは、質問者さまご自身にて作成・管理されてきた入出庫記録や管理アプリの記録、取引所とのメール履歴などを元に、受け払いの復元に努めることになります。
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_03.pdf#page=26
なお、客観的・合理的に疎明・説明できずに、取得価額が不明と判断された場合は、概算取得費5%とされてしまう税務上のリスクは残ります。
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②
余地はあるものと考えます。
どうしても時価の把握が困難な場合は、短期間(数日間)であれば、以下の考えに準じて、前日~数日前の最終価格により計算しても、一応の客観的・合理的な疎明・説明ができ、大きな問題にならないと考えます。
「暗号資産を受領した時のその暗号資産の市場価格となりますが、取引相場に大きな変動が認められないような場合には、価格等公表者によって公表されたその受領した日の前日の最終の売買の価格により計算した金額を付することとしても課税上の弊害はないと考えられます。」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_03.pdf#page=9
なお、客観的・合理的に疎明・説明できずに、取得価額が不明と判断された場合は、概算取得費5%とされてしまう税務上のリスクは残ります。
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③
はい、そのとおりとなります。
後日、一応の客観的・合理的に疎明・説明するために、資料やデータが多ければ多いほど重要となります。
なお、客観的・合理的に疎明・説明できずに、取得価額が不明と判断された場合は、概算取得費5%とされる税務上のリスクは残ります。
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④
上記①や③と重複しますが、第三者(取引所や銀行)の記録だけでなく、質問者さまご自身の記録も、税務署に疎明・説明、または主張・反論するために必要となります。
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他の方のアドバイスも参考になさってください。少しでもご参考になりましたら幸いです。
具体的な復元方法まで示していただき、大変参考になりました。
銀行や取引所など第三者の記録だけでなく、自分で保存していた入出庫記録やメール等も含めて
できる限り取引の流れを再構成することが重要なのですね。
また、取得日時を完全には特定できない場合でも、短期間であれば周辺時点の相場を用いて客観的・合理的に説明する余地がある一方
根拠が不足すれば5%取得価額となるリスクが残る点もわかりました。
手元の資料を整理し、再現方法と根拠を残す形で進めます。ありがとうございました。
山本快夫
ご丁寧にありがとうございました。
少しでもご参考になりましたら幸いです。
国税庁FAQでは、年間取引報告書の再交付、銀行の入出金記録、取引履歴と公表相場による確認が示されています。まず取引所への照会に加え、メール・保存CSV・他の取引所の入出庫記録を時系列につなぎ、期首・期末数量が合うか確認するとよいでしょう。自己のウォレットへの出庫は購入とは限らないため、出庫日の相場をそのまま購入額に置き換えられるとはいえません。分かった事実と推計した部分、採用相場、再取得を試みた経緯を区別して残してください。5%取得価額の取扱いもありますが、復元資料と計算表を近隣の税理士事務所へ提示し、実額として説明できる範囲を確認されるとよいと思います。
本投稿は、2026年09月30日 00時57分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。







