海外赴任時の確定申告について - 税理士に無料相談ができるみんなの税務相談 - 税理士ドットコム
  1. 税理士ドットコム
  2. 確定申告
  3. 海外赴任時の確定申告について

海外赴任時の確定申告について

お世話になります。

海外の法人に勤めており給与受取・納税は全て現地で済ませています。一方、国内では保有する不動産一軒を賃貸に出しており、現在賃料収入が発生しています。現在は日本に一時滞在中の状態で住民登録もしています。

今後は海外と日本を数か月おきに行き来することになるため、住民票を国内に残そうと考えています。

国内での収入は不動産収入(上記の賃料)のみでこれは確定申告が必要だと思いますが(今回の帰国前までは非居住者だったため管理会社が源泉徴収してくれていました)、それ以外の収入については(ほぼ給与のみ)日本での納税義務は発生しないという理解でよろしいでしょうか(租税条約の対象国で納税を済ませているため)。

ピンポイントでの質問で恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

税理士の回答

回答します

 貴方が日本の非居住者であるとした前提で回答します。
 ① 貴方は日本の不動産所得のみ課税されることになります。(源泉徴収の上、確定申告)
   ※日本に一時滞在中であっても、非居住者の場合は源泉徴収が必要となります。
 ② 給与に関しては、日本での勤務がない場合、日本では課税の対象になりません。
 ③ 日本で課税された「①」に関しては、貴方の居住地国でも課税対象となりますが、日本で課税された所得に関して「外国税額控除」の対象となります。
  ※貴方の居住地が「租税条約の締約国」とのお話でしたので、二重課税防止として「外国税額控除」が適用されると解されます。
   詳細は、居住地国の税務当局などにご確認ください。

【居住者・非居住者の判断について】
 貴方が日本の居住者になるか、非居住者になるかを判断しないといけません。
 日本の居住者になる場合は、全世界課税となりますし、日本の非居住者の場合は、前述のとおりとなります。住民票の有無は関係ありません。

 居住・者非居住者の判定は、生活の本拠地=住所がどこになるかにより、その判断が分かれますが、国内法上では「住所の推定」として「国外において、継続して一年以上居住することを通常必要とする職業ある場合」は、海外が生活の本拠地と考えられています。(=非居住者に該当する)
 なお、租税条約では、それぞれの条約ごとに取り決めがありますので、条約の規定に従うことになります。

 このことから、貴方は海外の法人に勤務されており、かつ、現在は一時的な滞在である場合であることですので、現在貴方は日本の非居住者になると推察できます。(一年を超えて、日本に滞在していない場合)

 ただし、海外の法人に勤務するうえで、日本国内での居住が可能で、かつ、貴方の国籍や家族が日本に居住している場合などは、貴方は日本の居住者になる可能性はあります。

 そこで、今後は日本と海外との間で行き来きされるとのお話でもありましたので、一度不動産所得を申告をする先の税務署に、居住者・非居住者の確認をされてはいかがでしょうか。


 国税庁HPから参考になる箇所を添付します。
 「海外勤務中に不動産所得などがある場合」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1926.htm
 「居住者・非居住者の区分」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2875.htm
 「住所の推定」
 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2875-1.htm

本投稿は、2022年09月07日 16時45分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

この税務相談の書き込まれているキーワード

この相談に近い税務相談

確定申告に関する相談一覧

分野

人気のエリアの税理士事務所

確定申告に関する他のハウツー記事を見る

みんなの税務相談

税理士の無料紹介サービス

プロが税理士を無料でご紹介いたします

  • 相談無料
  • 全国対応
  • 24時間受付
税理士紹介サービスの詳細はこちら
累計 相談数
158,291
直近30日 相談数
687
直近30日 税理士回答数
1,303