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  1. 相続財産に借金がどのくらいあるか分からないときの選択肢「限定承認」とは?

相続財産に借金がどのくらいあるか分からないときの選択肢「限定承認」とは?

相続というと財産をもらうイメージが強いですが、相続財産の中には借金やローンなどの負の遺産も含まれます。そのため、万が一相続財産が債務超過だと、相続によって財産をもらうどころか、むしろマイナスになってしまう恐れがあります。

このような時のための対策として「相続放棄」をすれば、借金の相続を免れるということは、すでにご存知の方も多いでしょう。ただ、本当に相続放棄が正しい選択なのか、迷ってしまう場合も多いことと思います。そこで今回は、第三の選択肢「限定承認」という方法について詳しく解説します。

目次

限定承認のメリットは?

相続財産を相続する場合、プラスの財産もマイナスの財産も無条件に全て相続しなければなりません。これを「単純承認」と言います。これに対して、プラスの財産もマイナスの財産も全て相続しないのが「相続放棄」です。

このように、単純承認と相続放棄は白か黒かの両極端な選択肢のため、今回初めて相続人になったような方の場合、どちらも選択できずに困ってしまうこともあるでしょう。そこで浮上してくる第三の選択肢が「限定承認」です。

限定承認とは簡単に言うと「プラスの財産とマイナスの財産を相殺して、残余があればそれを相続する」という方法です。プラスの財産の範囲内でのみマイナスの財産である債務を支払うだけなので、万が一限定承認をした後に債務超過だったとしても、その借金を相続人が背負わされることはありません。債務を完済した上で、なおプラスの財産の残余があれば、それを相続できます。

このように限定承認とは、単純承認と相続放棄の間をとった方法なのです。

限定承認のデメリットは?

限定承認は、メリットが多い柔軟な方法と思うかもしれませんが、実は手続き的な問題で一定のデメリットもあります。

単純承認や相続放棄は、あくまで相続人個人の判断で自由に選択することができます。ところが、限定承認の場合については、相続人全員が共同して行わなければなりません。

例えば相続人が長男、次男の2人の場合、長男が単純承認をして、次男だけが限定承認をするということはできません。限定承認を選択する場合については、そのもたらされる効果の特殊性から、全ての相続人が限定承認をする必要があるのです。

そのため、相続人が複数いて、遺産分割協議でもめているような場合は、限定承認は難しくなります。よって、相続人全員の足並みが揃っていることが、限定承認をするための条件と言えます。

なお、相続放棄をした相続人がいる場合は、それ以外の相続人だけで限定承認をすることが可能です。

限定承認の手続きは?

相続人全員の合意が取れた場合は、限定承認の手続きをします。期限や申請場所は以下の通りです。

  • 期限:自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内
  • 申請場所:亡くなられた方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所
  • 費用:収入印紙800円と郵送切手代のみ

まずは限定承認申述書と財産目録を作成し、戸籍謄本などの添付書類と一緒に家庭裁判所に対して申立てをします。なお、限定承認申述書には限定承認をする趣旨や理由などを記載しなければなりません。

限定承認の申立てが受理されると、相続財産の清算手続きに入ります。一定期間内に限定承認をした旨を官報という国の広報誌に掲載して、債権者に対して申し出るよう公告します。その後、出そろった借金をプラスの財産で弁済していき、最終的に清算が終わった段階で財産が残っていれば相続し、何も残らなければそれで終了です。

亡くなった人の借金が不明瞭な場合、限定承認が安全策

現実問題として、亡くなった方の債務状況を調べることは簡単ではありません。プラスの財産については、家族がある程度把握しているケースが多いのですが、マイナスの財産については、家族に隠れて借金をしている場合があるため、単純承認をした場合、いつ請求が来るかわからないという怖さがあります。

限定承認を選択しておけば、借金を相続する恐怖からは解放されますので、相続財産の全容が不明瞭な場合でも安心して手続きを進めることができます。

みなし譲渡所得税がかかることに注意

ただし、限定承認をすると全ての資産を相続開始日に相続人に対して時価で譲渡したとみなされ、譲渡所得税が課税されます。所有期間が長い不動産がある場合については、譲渡所得の計算上、譲渡所得税が発生する可能性が高いです。

明らかにプラスの財産が多い場合は、安易に限定承認を選択すると、余計に譲渡所得税が課税されることもあるので注意しましょう。

なお、この譲渡所得税については亡くなった方の当年の確定申告である「準確定申告」によって、相続の開始があったことを知った日から4か月以内に申告しなければなりません。

おわりに

限定承認のメリットやデメリットなどの基礎知識について説明いたしました。相続放棄に比べると、手続きが複雑な限定承認が選択されるケースは多くはありません。もし、限定承認を選択することを検討している場合は、事前に税理士に相談してから判断することをおすすめします。

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