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年末調整 国外居住家族への送金金額について

お世話になって居ります。
会社で年末調整を担当している者です。
早速ですが、国外居住家族への送金金額について、基準はありますでしょうか?
調べてみたところ、「国外居住親族に係る扶養控除を適用する場合の送金額に基準は特にない」とのことのようですが、誤りありませんでしょうか?
送金額の基準/下限は無いのでしょうか?
実は社員(外国人)より、「国外に住んでいる両親を税扶養に入れたいので、年末調整で申請したいが、送金額の下限はあるか?」との質問がありました。
会社の回答としては、「送金額の下限はありません。親族関係書類と送金関係書類を提出してください。」と回答して問題ないでしょうか?
お手数ですが何卒ご指導のほど宜しくお願い致します。

税理士の回答

「下限はない」としてしまうと1万円でもいいのかという誤解を与えかねないため、基本的なことを整理したほうがいいと思われます。

「扶養親族」の要件に、「納税者と生計を一にしている」というのがあります。ここでいう「生計を一にする」とは、必ずしも同居を要件とするものではなく、常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合には、「生計を一にする」と判定されます、となっています。
「生活費等の送金が行われている」とは、生活費等の大部分を送金している場合でなければならないというわけではなく、それが生活費の一部である場合にも「生計を一にする」となることがあります。この場合には、送金しているのが生活費としてなのか、お小遣いとしてなのかといった事実認定のほか、両親の所得と一般的にかかる生活費等から送金しているのかなどの事情によって生活費の一部なのかを判定する必要があります。裕福な家庭に送金しても、生計を一にしていることにはなりません。

したがって、「最低でもこの金額の送金がないと生活できない」という金額が最低ラインということになります。よって、日本より生活水準が低い国であれば、極端な話1万円で間に合うかもしれません。この点を考慮して判断すべきだと思われます。

土師 弘之先生
 お世話になって居ります。
 ご指導ありがとうございます。
 
 >「最低でもこの金額の送金がないと生活できない」 
 上記送金がなされているのか確認をしようと思います。

 社員への説明にあたっても、「常識」は人により考え方が様々で、基準がないのは大変悩ましいところです・・

通常必要な生活費及び家族の収入を伺えば、差引送金すべき金額が出てくるかと思います。
その点は、社員の良心に委ねるしかありません。

本投稿は、2022年11月07日 02時05分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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