業務委託先に請求する旅費の領収書の宛名と証憑管理
前提となる状況:
個人事業を営んでいます。
法人Aは当方に対して (契約1)、法人Bは法人Aに対して (契約2) それぞれ業務委託契約を締結しており、契約1では法人Aが指定する場所に当方が出張する場合に, 契約2では法人Bが指定する場所に法人Aの者が出張する場合に、業務委託費とは別に交通費実費を請求する契約となっています。
当方は、法人Aの構成員として法人Bに役務を提供しています。
今回、契約2の業務に関して、法人Bが指定する場所に当方が出張することになりました。
ご相談:
飛行機で移動するため、航空会社に領収書を発行してもらおうと考えています。
当方は、法人Aに対して業務委託料とともに飛行機の領収書 (原本又は写し) を添付して旅費実費を請求することになろうかと思います。
この場合、航空会社に発行してもらう領収書の宛名は、当方屋号+氏名, 法人A, 法人Bのいずれにすべきでしょうか。
また、仕訳は以下の理解で合っていますでしょうか。
カード決済時:
借方: 立替金 (旅費交通費) (法人A)
貸方: 未払い金 (クレジットカード)
(法人Aに業務委託費とともに立替金を請求)
法人Aからの入金時:
借方: 普通預金
貸方: 立替金 (旅費交通費) (法人A)
カード利用代金引き落とし時:
借方: 未払い金 (クレジットカード)
貸方: 普通預金
税理士の回答

①航空券の領収書の宛名は貴殿で問題ないとは思いますが、先方のお考えもあるかと思うので、念のため問い合わせるのがよいかと思います。
②仕訳はおっしゃる通りで問題ありません。交通費については実費精算とのことだからです。
唐澤先生
回答下さりありがとうございます。
B社としては、今回のような「複数の業務委託契約を介した者に出張を依頼する」ことが初めてとのことで、少々混乱しているようでした。
B社からは「B社名義で領収書を発行して、領収書の原本をB社に送ってほしい」と言付かったのですが、当方からはA社に請求手続きを行うことになるため、当方でもA社でもない領収書の原本をA社に提出すること当方やA社にとって問題がないのか不安になり、質問させて戴いた次第です。
個人的には、先生がおっしゃるとおり当方名義の領収書を発行してもらい、手元に領収書の原本を残したままで請求書 (と先方の希望があれば当該領収書の写し) を提出するのが妥当と考えています。
今回のB社からの指示のように、A社経由でB社に領収書の原本を渡してしまう場合、当方の手元には領収書の原本が残らないことになりますが、当方の証憑管理としては、B社に渡すことになる領収書の写しを保存 (あるいは電子発行された領収書PDFファイルを保管) し、領収書に「A社を介してB社へ請求する立替金」である旨を付記しておけば問題ないでしょうか。

貴殿の証憑管理はおしゃる通りで問題ありません。
貴殿は、上記旅費を必要経費に算入するわけではないので、領収書の原本の保管の必要はないからです。
おそらくB社は、上記旅費を損金に落としているので、B社は領収書の原本の保管が必要になります。そのため、A社を介してB社に領収書を提出することになると思われます。
唐澤先生
重ねてのご回答ありがとうございました。
疑問に思っていた点が大変明確になりました。
本投稿は、2023年03月15日 15時34分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。