原価計算について教えてください
製造業です。
今後正確に原価を把握したいと考えています。
水道代が2か月に1回の請求で、今までは隔月で計上していました。
税理士の先生に月毎にしたいと聞いたところ、インボイスの関係でできないと言われました…
なるべくその月の原価はその月に計上して、精緻な原価管理を始めたいと思っています。
どの様に計上(按分等)すれば良いかご教示ください。
税理士の回答

増井誠剛
結論から申し上げますと、水道代の原価を月ごとに按分して計上することは可能です。税理士の先生が「インボイスの関係でできない」と言った理由は、おそらく請求書ベースでの処理を重視しているためですが、原価管理の観点では実態に即した処理が望ましいです。
按分方法
水道代の発生期間に基づいて月ごとに配分
例:1月に請求された水道代が11月~12月分なら、11月と12月に按分して計上。
経過勘定(未払費用 or 前払費用)を利用
1月の請求額を「未払費用(または前払費用)」として処理し、発生月ごとに振り替える。
概算で月割り計上し、請求時に精算
過去の平均使用額を基に毎月概算計上し、請求時に誤差調整。
インボイス制度は「仕入税額控除」の適用時に問題になるため、月次での原価計上とは本質的に関係しません。原価精度を高めるなら経過勘定を使い、発生主義で処理するのがベストです。
ありがとうございます。
理解の確認のため、
例えば1月の請求額20,000
11、12月各10,000とすると
11/30
原価水道代9,000/未払費用 9,000(概算)
12/31
原価水道代9,000/未払費用 9,000(概算)
1/15
未払費用 18,000(概算)/現預金20,000
未払費用(誤差調整)2,000
追加仕訳
11/30
原価水道代1,000/未払費用(誤差調整)1,000
12/31
同上
の様な形でいいでしょうか?

増井誠剛
そうですね、その仕訳で概ね問題ありません。
結論から申し上げますと、概算で計上した未払費用と実際の請求額との差額を調整する方法は理にかなっています。
まず、11月と12月の概算分としてそれぞれ9,000円を未払計上し、1月の請求額20,000円との差額2,000円を「未払費用(誤差調整)」で処理するのは適切です。また、追加仕訳で11月と12月にそれぞれ1,000円を誤差調整として計上する方法も合理的です。
ただし、「未払費用(誤差調整)」という科目は一般的ではないため、科目名を「未払費用」または「雑損失」に統一するとよりスッキリします。細かい話ですが、科目名の統一感も大事です。
ありがとうございます。
大変参考になりました。
科目名の統一も意識してみます。
本投稿は、2025年02月21日 21時00分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。