不動産所有者と火災保険の契約名義が異なる場合の「保険料支払い」「保険金受取」の税務処理について
不動産所有者と火災保険の契約名義が異なる場合の「保険料支払い」「保険金受取」の税務処理について、ご教示頂ければ幸いです。
【ケーズ1】
父所有の戸建て(自宅)に対して、私(息子)が代表になっている法人名義で火災保険の契約者となり、保険料の支払い及び保険金の受取をする場合、(自宅の一部を事務所として使用中)
(1ー1)法人で支払った保険料の全てを、法人の経費として計上できるでしょうか?
(1-2)法人で保険金を受け取った場合、法人の売上に計上することになるでしょうか?
【ケース2】
法人所有の賃貸アパートに対して、法人代表者である個人の名義で火災保険の契約者となり、個人で保険料の支払い及び保険金を受け取る場合、
(2-1)個人で支払った保険料については、確定申告は不要でしょうか?
(2ー2)個人で受け取った保険金は、非課税となるのでしょうか?
一般的に、保険金を個人で受け取る場合は非課税となり、法人で受け取った場合は課税対象(売上)となると思いますが、上記のように、不動産所有者と火災保険契約者(受取人)が異なる場合は、どのような税務処理になるのか分からなかったので、教えて頂けると助かります。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
税理士の回答

長谷川文男
Q&A
火災保険の保険金受取人は自由に指定できますか?
いいえ、指定することはできません。
火災保険の保険金はご契約時に設定した被保険者(=補償を受けられる方)に支払われます。
被保険者には建物や家財の所有者を設定します。
そもそも、火災保険の保険金は、所有者以外には支払われません。
この前提によらない設問は検討できません。
ご回答、ありがとうございます。
補足の説明になりますが、
〝物件所有者の承諾があれば”、火災保険の保険金受取人は自由に指定できます。
実際に、保険金を親族が受け取ったり、リフォーム会社が受け取ったりする事例が多々あります。
損保ジャパンの説明文は、そこまで細かな内容まで記載されていないようです。
本日、保険会社にも上記内容を確認済です。
保険契約者=保険料負担者(誰でも指定可能)
記名被保険者=物件所有者(変更不可)
保険金受取人=記名被保険者が承諾した口座(誰でも記名被保険者が承諾すれば振込可能)
上記を前提に、ご質問のケースにご回答頂けると助かります。
よろしくお願い申し上げます。

長谷川文男
「保険金受取人=記名被保険者が指定した口座(誰でも記名被保険者が承諾すれば振込可能)」と「保険金受取人は自由に指定できます。」の意味は異なります。
記名被保険者が承諾すれば振込可能なのは当然です。
被保険者が指定しているのですから、考え方は、被保険者が受取り、そのお金を指定している人に渡しているだけです。
保険金受取人は、保険金債権の処分する権限がありますから、自分で受け取らず、他の者に払ってくださいと違う人の口座も指定出来る理屈です。
無償で渡せば、贈与になります。
本投稿は、2020年08月02日 19時42分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。