法人成りの会計処理について
法人成りをした際の会計処理方法を教えて下さい。
法人成りの際に個人の会計関係を締めてしまおうと考えております。
個人側で決算を組んだ際の大体のB/Sは以下の様になりました。
現預金 500 工事未払金 16,000
未成工事支出金 15,000 未払費用 1,000
固定資産 8,700 未成工事受入金 5,000
事業主貸 300 事業主借 800
元入金 1,700
引継ぐものとして未成工事支出金、工事未払金、未払費用
未成工事受入金を引き継ぐ予定です。
固定資産については個人からの賃貸で対応予定です。
法人成りの際に同額で引継いだ場合、実際に法人と個人で金銭の
やり取りが必要となるものなのでしょうか?
色々調べてはいるのですが、いまいちわからない部分が多いので…。
宜しくお願い申し上げます。
税理士の回答
ご記載の文面からわかる範囲での回答になります。
未成工事支出金 15,000 工事未払金 16,000
未払費用 1,000
役員貸付金 7,000 未成工事受入金 5,000
引継ぐ資産と負債の差額は役員貸付金又は役員借入金になりますので、上記のようになると思います。
役員貸付金は利息を付けて返済していく必要があります。
ご回答ありがとうございます。
個人側の確定申告の際は、ちなみにどう処理すべきでしょうか。
決算まで上記のB/Sに変更がない前提だと以下の様になるのでしょうか?
現預金 500 未払金 7,000
固定資産 8,700 事業主借 800
事業主貸 300 元入金 1,700
また同額引継ぐので譲渡所得等は発生しないと考えていいですか?
いろいろ調べてみると贈与や譲渡、他には棚卸資産は売上に含めるといった
ややこしい内容が出ていたように思えます。
宜しくお願いします。
> 決算まで上記のB/Sに・・・
ご記載の通りでよろしいかと思います。
> また同額引継ぐので・・・
棚卸資産に該当するのは未成工事支出金になりますが、これは個人では事業所得の売上になります。
原則は時価での引継ぎ(譲渡)ですが、異常なロスや瑕疵がない限り簿価引継ぎ(譲渡)でよろしいかと思いますので、利益は出ないことになります。
未成工事支出金の引継ぎ(売上)15,000-原価15,000=0
何度も申し訳ございません。
引継ぐ仕訳としては以下の様になりますか?
未収入金 /売上 15,000(課税売上)
仕入等 /未成工事支出金 15,000(課税仕入)
この時点で棚卸に対する個人の利益はゼロになり、次に
工事未払金 /未払金 16,000
未成工事受入金/未払金 5,000
未払費用 /未払金 1,000
これで個人の債権債務(未収、未払以外)が消えることになり最終で
未払金 /未収入金 15,000
で、個人の未収と未払を相殺し残高7,000が未払金として残る(法人は役員貸付7,000)
といった流れで構わないでしょうか?
法人成りに際して、売上や仕入などの損益勘定は引き継ぎません。
あくまで資産負債の貸借勘定のみです。
ありがとうございます。説明が不足していました。
損益勘定は棚卸が売上に含まれるとあったので、損益勘定は引き継ぐ前提ではなく
一旦個人側で売上仕入を計上すべきなのかと思ってしまいました。
また、棚卸が売上に含まれるのであれば消費税も関係してくるのかと考えてしまいました。
なので、個人側の確定申告時の仕訳としては難しく考えずに
工事未払金 16,000 / 未成工事支出金 15,000
未成工事受入金 5,000 / 未払金 7,000
未払費用 1,000 /
といった様な仕訳をきればいいという理解でよかったでしょうか?
ちなみにですが消費税の確定は事業廃止届を出す直前の分で計算する事になりますか?
廃止後の細かい支払部分は勿論個人側で処理するのですが・・・。一旦、消費税も確定させて、
この債務も法人が引き継いでも問題ないのでしょうか?結果的には役員貸付になると思います。
すいませんが、もう少しだけお付き合い願います。
一旦個人側で・・・
そうではなく、法人に引き継ぎ(譲渡)した時点で、個人の売上に計上します。
ちなみにですが・・・
個人の消費税は暦年(1月~12月)での申告になりますので、法人に引き継いだ(譲渡した)未成工事支出金(棚卸資産)の課税売上を含めて申告納税します。
従いまして、個人が納付すべき消費税は個人の債務であってこれは法人には引き継ぎません。
未成工事支出金に係る消費税は支出した時点で個人の課税仕入に計上している筈ですから、原則課税であれば仕入税額控除ができますので法人に引き継ぎ(譲渡)しても損も得もありません。
法人成りと考えるからややこしいのであって、消費税の取り扱いは個人から自身が主宰する法人に棚卸資産を売っているに過ぎず、第三者に売っているのと何ら変わりません。
すみません、回答が不足しておりました。
個人側は、
工事原価15,000(上記の通り既に支出は課税仕入にしている筈です)/売上高15,000(課税売上)
工事未払金16,000/未成工事支出金15,000
未払費用1,000/
未成工事受入金5,000/借入金7,000
当初のご質問記載の勘定科目に沿えば、上記のようになると思います。
返信が遅くなり申し訳ありませんでした。
法人に引き継げない債務となると個人の消費税の他にどういったものがありますでしょうか?
固定資産税と自動車税(共に個人名義)、個人事業税は個人の債務となるので
法人の引継ぎの際はそれらを省いたものを法人に引き継ぐ事となるという理解で大丈夫でしょうか?
個人が負担すべき、所得税、個人事業税だと思います。
固定資産税や自動車税など保有に係る税金も所有者の負担となります。
申し訳ありませんが、当初からどんどんご質問が拡大し、当初のご質問と直接関係ないこともお聞きになられていますので、際限がありません。
顧問税理士にご相談ください。
回答は以上とさせていただきます。
申し訳ございません。
法人成りの会計処理という質問の前提だったので、質問重ねになってしまいました。
今後とも宜しくお願い申し上げます。
本投稿は、2020年12月03日 17時21分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。