任意団体設立時の資金について
今年設立されたとあるイベントの実行委員会(法人格のない任意団体)で会計を任されました。実行委員会を設立する際に実行委員数名で少額ずつ運営資金を持ち寄っていたようなのですが、この資金は収入として処理しても良いものでしょうか。また、その場合科目はどうなりますでしょうか。
税理士の回答
全国で行われる様々なイベントでは実行委員会などが主催者となって開催されるケースが多いと思われますが、有料イベントとなるとチケット等を販売して得られる興行収入もあるかと考えます。この場合には、実行委員会は「税法上は人格のない社団等」として法人とみなされることになり、収益事業とされる興行収入には法人税がかかり、チケット収入には消費税がかかる可能性があります。実行委員会として活動している全ての収入・支出は当該団体に帰属するものであり、税務申告の際も団体として活動している全ての収益事業の収入・支出を集計計算して課税する必要があります。
本件のご相談については収益性の有無が不明ですし、会計要領や規約も判りませんが、「実行委員数名で少額ずつ運営資金を持ち寄っていた」金銭については、直接的なイベントの収益事業に係る収入とは趣旨性格上考えられませんので、(どちらかというと元入金あるいは資本金に相当するもの)「この資金は収入として処理」せず、仮受金(預り金)等として処理したうえで、イベントが終了した後の収支を精算する段階で、最終的にご本人に返還して消却すべきものと考えます。
本投稿は、2022年10月18日 10時40分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。