修正申告後の処理について
税務署から前期分の売上計上漏れおよび仕掛計上漏れを指摘され前期の修正申告を行いました。
今期の決算申告の際は別表4,5-1で修正した分の金額を消すだけで作業的には良いのでしょうか。
税理士の回答

三嶋政美
今期の申告では修正申告済みの前期分を「別表4・5-1で打ち消す」処理が基本となります。ただし単純に消すだけで良いかというと、少し注意が必要です。別表4では修正申告により前期に追加納付した所得部分を、当期に二重計上しないよう調整し、別表5-1では法人税額等の繰越残高を整合させる必要があります。つまり「修正で増えた利益を当期に再び課税しない」ことが狙いです。修正申告を提出したことで前期の数字は確定していますから、当期側はそれを尊重して整合を取る調整を施すだけ。実務的には、税額計算の基礎が正しく前期に戻された状態から出発できているかを確認するのが肝要です。

長谷川文男
前期分の売上計上漏れおよび仕掛計上漏れ
どの様な内容で、どの様な修正をしたかにより、今期の決算および申告が異なります。
前期分の売上計上漏れに関して、単に期ずれ、今期計上してある売上が、前期に計上すべきと指摘され、売上と売掛金が計上もれで、別表5(1)において、売掛金になっている場合があります。そうではなく、現金売上がもれており、社長がお金を取得しているため、売上もれと隠れた利益処分(役員賞与)とされた場合かもしれません。あるいは、後日会社に返金することを条件に貸付金とされたのかも知れません。
修正内容によって、今期の決算および申告書の作り方が違います。
答は単純ではありませんので、知識のある方に依頼されることをオススメします。
本投稿は、2025年09月19日 11時25分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。