税込経理の期末棚卸高について
税込経理の場合は売上や仕入にかかる消費税分を損益に含めて仕訳していくと思うのですが、誤って期末棚卸高のみを税抜の金額で仕訳をしていることに気付きました。
本来であれば期末棚卸高も税込の金額で処理するものだと思うのですが、現時点で会計ソフト上の所得金額がぴったり合ってしまっています。
具体的には「税抜経理上の利益+預り消費税と仮払消費税の差額」と全く同じ額になっている状態です。(免税事業者なので消費税の申告はありません)
どこかで勘違いしている部分があると思うのですが、ここから期末棚卸高を税込に修正するにはどう処理すれば良いのでしょうか。
税理士の回答
具体的には「税抜経理上の利益+預り消費税と仮払消費税の差額」と全く同じ額になっている状態です。(免税事業者なので消費税の申告はありません)
→期首商品棚卸高や期末商品棚卸高の税区分は不課税ですから、当然そうなります。
消費税の問題ではなく、期末商品棚卸高に含めるべき消費税分だけ期末商品棚卸高が過少計上=売上原価の過大計上=所得(利益)の過少申告ですから、所得税(個人の場合)や法人税(法人の場合)の問題です。
つまり、ご記載の税抜経理上の利益がそもそも過少ということです。
どこかで勘違いしている部分があると思うのですが、ここから期末棚卸高を税込に修正するにはどう処理すれば良いのでしょうか。
→前年又は前期の会計処理を修正するのではなく、前年の所得税(個人の場合)又は前期の法人税(法人の場合)の修正申告を要します。
前年又は前期の修正申告に伴い、今年又は今期の会計処理は個人か法人かによって異なります。
前回の質問に続き、ご回答いただきありがとうございます。
なかなか理解が追い付かず、数値を当ててみました。
【税抜経理】
売上高5,000 期首在庫0 仕入1,000 期末在庫500 経費800
【税抜経理】
売上高5,500 期首在庫0 仕入1,100 期末在庫550 経費880
この場合未払消費税も租税公課も同額の320になるかと思うのですが、税込経理の方は期末在庫高の差額50分利益が多くなるということでしょうか?
先の回答の通り消費税の問題ではありませんし、税込経理を採用しているということですので税抜経理との比較はせずに考えてください。
期末商品棚卸高を税込で正しく計上した場合
売上高5,500-売上原価550(期首商品棚卸高0+期中仕入高1,100-期末商品棚卸高550)=売上総利益4,950
売上総利益4,950-経費880=営業利益4,070
期末商品棚卸高を税抜で間違えていた場合
売上高5,500-売上原価600(期首商品棚卸高0+期中仕入高1,100-期末商品棚卸高500)=売上総利益4,900
売上総利益4,900-経費880=営業利益4,020
本来は上の売上総利益4,950・営業利益4,070で所得税(個人の場合)又は法人税(法人の場合)の申告(消費税の申告ではありません)を行わなければいけないものを、下の売上総利益4,900・営業利益4,020で申告してしまっているため、所得税 又は法人税の申告所得が50少ないので所得税又は法人税の修正申告が必要ということです。
先にも記載しましたが、期末商品棚卸高は消費税不課税なので消費税の計算は売上に係る消費税500-(仕入れに係る消費税100+80)=差引税額320になり、この計算に不課税の期末商品棚卸高は全く関係しませんし、免税事業者はそもそも消費税の納税義務がないのですから、この計算をすること自体が無意味です。
繰り返しますが、消費税の問題ではなく単に期末商品棚卸高を過少に計上したということです。
本投稿は、2024年01月24日 13時51分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。