2割特例活用時の税抜経理/税込経理について
2割特例活用時の税抜経理/税込経理がどちらがいいのかをお聞かせください。
会計の上で税込経理の方が楽だとか、
youtubeを拝見していても簡易課税や2割特例の時は税込経理が相性いいとあるのですが、
どうにも納得がいきません。
本則であればどちらでも変わりないかと思いますが、
2割特例の場合税込経理にすると当期純利益が増えて納税する所得税などが増えるのではと思っております。
以下に例を記載しますのでご教授いただければ幸いです。
税抜経理の場合
売上1000万
経費500万
利益500万
税込経理の場合
売上1100万
経費550万
租税公課20万
利益
1100万-550万-20万=530万
となるのではと思います。
税込の場合は利益が30万多いのでその分多く所得税などを納税しないといけないのではないでしょうか。
しかも税抜経理にした場合、本来納めるはずの50万から納税額の20万を引いた30万は
所得税関係なく会社の資金とできますよね?
ご回答お願いできれば幸いです。
税理士の回答

長谷川真哉
結論としまして、いただいた例を参考にしますと、以下の通りとなり税抜経理と税込経理で利益は変わりません。
原則課税とも比較していただくとより分かりやすいのではないかと思い、追加しています。
●前提
原則課税(50万が未払消費税):売上に係る消費税100万、経費に係る消費税50万
2割特例(20万が未払消費税):売上に係る消費税100万×20%
●原則課税の場合
・税抜経理の場合
売上1,000万
経費500万
利益500万
・税込経理の場合
売上1,100万
経費550万
租税公課50万
利益500万
●2割特例の場合
・税抜経理の場合
売上1,000万
経費500万
雑収入30万(※)
利益530万
※仮払消費税30万/雑収入30万の仕訳をいれないと、未払消費税が50万のままであり、20万にする必要があるため。
・税抜経理の場合
売上1,100万
経費550万
租税公課50万
雑収入30万
利益530万
※いただいた例を参考にわかりやすさを重視した勘定科目を使用しています
ご返信ありがとうございます。
雑収入を入れる旨納得いたしました。
以下の内容は税込経理の場合だと思うのですが、
2割特例の場合、消費税の支払いは20万だと思うのですが、
なぜ
租税公課50万
雑収入30万
になるのでしょうか。
租税公課20万であればダメなのでしょうか。
ちなみに法人で自分で記帳するのですが、
全く変わらないのであれば税込経理の方が楽でしょうか。
・税抜経理の場合
売上1,100万
経費550万
租税公課50万
雑収入30万
利益530万

長谷川真哉
失礼いたしました。ご指摘の通り、税込経理の場合のことです。
租税公課と雑収入に関しては、他の場合と比較しやすいように、あえて分けて記載しただけですので、実際の会計処理は租税公課20万でしてください。
楽さを重視されるのであれば、税込経理でよいと思います。
一方で、税抜経理には交際費や固定資産の金額の判定基準などで有利な部分もありますので、その点も含めてご検討されるとよいと思います。
承知いたしました。
迅速かつ的確なご回答ありがとうございます。
本投稿は、2025年06月10日 15時50分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。