セールアンドリースバックの会計処理について
セールアンドリースバックの会計処理について教えて下さい。
当社は貸切バスの運行をしているのですが、今までバスはA社からリースしていました。
しかし、最近A社との契約を破棄(恐らく車両を買い取った)し、B社に売却、その後はB社からのリースという形で車両を保有しています。
キャッシュインという形で、売却差額?からB社のリース料を差し引いた金額が口座に入金されています。
この場合の会計処理を一から教えて頂けますと幸いです。
複雑すぎて意味が分からなくなっております、、。
具体例でお伝えしますと、
(例)
車両簿価が20,000,000円だとします。
B社とのリースバック時の新たなリース契約が15,000,000円(ファイナンスリース)で、差額の5,000,000円が口座に入ってきています。
この場合、下記のような仕訳になるのでしょうか?
車両15,000,000/車両20,000,000
現預金5,000,000
お忙しいところ大変恐縮ですが、有識者の方にご教示頂けますと幸いです。
税理士の回答

下記の通り仕訳を回答できればと存じます。(なお、割引価値(時間価値)は割愛させていただきます。)
◆車両売却時の仕訳
現金預金 5,000,000 / 車両 20,000,000
未収入金 15,000,000
◆リース時の仕訳
リース資産 15,000,000 / リース債務 15,000,000
以上、少しでもご参考となれば幸いです。

すみません、車両売却時の仕訳は下記の通りに訂正させてください。
◆車両売却時の仕訳
現金預金 5,000,000 / 車両 20,000,000
車両売却損 15,000,000
長期前払費用15,000,000 / 売却損 15,000,000
ご丁寧にありがとうございます。
以下について確認させてください。
・長期前払費用になるのはなぜなのでしょうか?
・また、その場合の経過勘定はどのように扱えば良いのでしょうか?
・車両売却損が出ているにもかかわらず現預金が増加するのは不自然ではないのでしょうか?
何度も申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。

ご確認と追加のご質問ありがとうございます。
1つずつお答えいたします。
・長期前払費用になるのはなぜなのでしょうか?
→通常の売却取引であれば、売却損が会計上の損益として認識されます。
一方、セールアンドリースバックの場合は売却取引とリース取引が
セットで行われる点で、形式的には売却取引を実施したとはいえ、
リース取引を通じて継続的に資産を使用し続ける点で当該売却損は
実現していないものとして会計上は取り扱うため、
長期前払費用として扱います。
・また、その場合の経過勘定はどのように扱えば良いのでしょうか?
→当該長期前払費用は資産の残存年数に応じて減価償却費として
計上します。
ややこしいかもしれませんが、売却損として勘定科目を扱うべきと
思うかもしれませんが、売却損はあくまでも形式的には売却取引を
取ったために使用しただけの一時的な科目で、当該実態は
リース取引を通じて資産を継続使用する点に着目し、長期前払費用
として扱っているため、性質的には減価償却費として扱います。
・車両売却損が出ているにもかかわらず現預金が増加するのは不自然ではないのでしょうか?
→損が出ているからと言って現預金が増加することは
何ら不自然なことではございません。
セールアンドリースバックということは一旦忘れ頂き、
今回のケースがシンプルな売却取引だったとした場合、
貴社としては車両の価値が2,000万円だけど、資金繰りの観点で
当該車両を売ったら500万円の価格でしか売れなかった、となるため、
入金はあれど1,500万円損したなぁ、という感覚です。
◆ご参考仕訳
現預金 500万円 / 車両 2,000万円
売却損1,500万円
もしかしたら経費と損失を混在されているだけかもしれませんので、
経費と損失は全く別物として見ていただければと存じます。
以上、少しでもご参考となれば幸いです。
詳細にご回答ありがとうございます。
減価償却費として扱うとのことですが、長期前払費用÷リース期間の金額が毎年度終了ごとに減価償却費として計上されるという認識でよろしいでしょうか?
(例)長期前払費用15,000,000円、リース期間2年の場合
減価償却費 7,500,000円/長期前払費用 7,500,000

ベストアンサーありがとうございます。
ややこしいんですが、長期前払費用÷対象資産の残存耐用年数で償却費を計上します。
(継続使用する点に着目するためです。)
ご回答ありがとうございます。
リース期間は関係なく、あくまで耐用年数で考えるということですね。
また何かございましたら、ご質問させて下さい。
お忙しいところ丁寧なご回答ありがとうございました。

はい、ご理解の通りです。
また、ご縁があった際はよろしくお願いいたします。
何度も申し訳ございません。
本件、ファイナンスリースではなく、オペレーティングリース契約でした。
この場合、冒頭の
◆リース時の仕訳
リース資産 15,000,000 / リース債務 15,000,000
の仕訳はいらなくなるかと思うのですが、長期前払費用の計上も必要ないという認識でよろしいでしょうか?(純粋な売却損として対応)

はい、オペレーティングリースの場合はご認識の通り、リース時の資産負債の計上は不要な上、長期前払費用としてではなく、売却損として計上されるのがよろしいかと存じます!
本投稿は、2025年07月17日 16時48分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。