遡及適用
過去の誤謬を訂正する場合遡及適用して[最も古い]決算書に反映するとありますが
最も古いとはどういうことですか?
税理士の回答

土師弘之
その規定の全文を詳しく理解する必要があります。
「過年度遡及会計基準」には「表示期間より前の期間に関する遡及適用による累積的影響額は、表示する財務諸表のうち最も古い期間の期首の資産、負債及び純資産の額に反映する」と規定されています。
ここで「「表示する」財務諸表」とは、
① 金融商品取引法上の財務諸表は当期分だけでなく前期の財務諸表も掲載することから、最も古い期間の財務諸表は「前期分」となる
② 会社法上の財務諸表は当期分だけを作成することから、最も古い期間の財務諸表は「当期分」となる
そのため、「過年度遡及会計基準」によれば一般的には②が適用されます。
しかし、「過年度遡及会計基準」は過去の決算書を訂正するものではなく、また、税務上は通常5年に遡って修正されますので、この会計基準を適用した場合には申告調整(別表四と別表五の調整)が必要になります。
早速にご丁寧な回答ありがとうございます。
もう一つ質問してよろしいでしょうか。
上記金商法、会社法の規定の条文を教えてください。探しましたが、わかりませんでした。

土師弘之
金融証券取引法第24条
会社法第435条
です。
本投稿は、2025年09月17日 11時42分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。