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中古物件購入時の原状回復工事について

中古マンションを購入後、リノベーションをして賃貸もしくは
売却するとした場合について質問です。

①物件の購入から賃貸もしくは売却までの間にかかった
 原状回復費用は金額の大小にかかわらず資本的支出として
 扱わなければならないということを聞いたのですが
 修繕費として処理することはできないのでしょうか?

②資本的支出か修繕費かの判断において、区分不明の場合は
 60万円以下であれば修繕費として処理できるというものが
 ありますが、資本的支出とも修繕費とも判断できないという
 証明はどのようにするのでしょうか?

上記内容について、ご回答お願い致します。
宜しくお願い致します。

税理士の回答

①物件の購入から賃貸もしくは売却までの間にかかった
 原状回復費用は金額の大小にかかわらず資本的支出として
 扱わなければならないということを聞いたのですが
 修繕費として処理することはできないのでしょうか?

購入して、使用できる状態にするのは、建物取得費そのものと考えます。
なので、修繕という考えと合いません。

②資本的支出か修繕費かの判断において、区分不明の場合は
 60万円以下であれば修繕費として処理できるというものが
 ありますが、資本的支出とも修繕費とも判断できないという
 証明はどのようにするのでしょうか?

納税者ご本人が、税務調査の際に、説明します。それが、調査官に納得できない場合には、後の裁判で、納税者が、裁判官に説明します。

①物件の購入から賃貸もしくは売却までの間にかかった
 原状回復費用は金額の大小にかかわらず資本的支出として
 扱わなければならないということを聞いたのですが
 修繕費として処理することはできないのでしょうか?

⇒お書きいただいている状況ですと、賃貸(事業供用)までに発生した修繕については、事業供用のための準備として行ったものとして、資本的支出というより、中古マンションの取得価格になると考えます。賃貸した後に生じたものであれば、修繕費に該当する可能性もあるのではないでしょうか。
売却についても、賃貸期間を挟まずに売却に至れば取得価格でしょうし、賃貸期間中に行ったものであれば修繕費に該当する可能性もあるのではないでしょうか。


②資本的支出か修繕費かの判断において、区分不明の場合は
 60万円以下であれば修繕費として処理できるというものが
 ありますが、資本的支出とも修繕費とも判断できないという
 証明はどのようにするのでしょうか?

⇒賃貸用不動産で見ていくと、耐用年数延長や賃料収入が増加したかなど資本的支出に該当するものなのかどうかを検証し、そうでなければ明らかに修繕費、もしくは判断がつかないもの、のいずれかになりますから、その状況で60万円未満であれば修繕費として処理可能となりえるのではないでしょうか。
「証明」という点については、資本的支出に該当するものか、修繕費に該当するものかを工事の見積書や実際の工事内容を確認し、検証した資料を残せば税務調査になってしまった場合でもスムーズに根拠を示すことが可能なのではないかと思います。

先生方、ご回答ありがとうございました!
大変参考になりました。

本投稿は、2021年05月19日 16時05分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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