仕入税額控除の適用要件について質問です 帳簿、領収書等の不足があった場合
ヤフオク、フリマアプリでせどりをしている個人事業主です。
平成30年から課税事業者となり消費税の確定申告を行いました。本則課税(全額控除)です
仕入先は個人の出品者からで、領収書や請求書をもらえるはずもなく
現在は領収書の代替として支払した銀行、又はクレジットカード明細と
オークションID、出品者のユーザーID、商品名・落札日・金額が表示されている仕入サイトの取引ページ、又は支払明細のキャプチャを印刷して保存しています。
相手方の住所氏名等の個人情報は取引ページのキャプチャには載っていません。
帳簿には上記キャプチャと紐づけるためにオークションID、商品名を記帳しています。
平成30年の確定申告から課税事業者となったので消費税の確定申告を行いました。
行った後に仕入税額控除の要件について調べたところ
必要書類、帳簿の記載内容に以下の不足があることが分かり、慌てて質問した次第です
①帳簿に相手方の氏名を記載していない
帳簿にはどの保存しているキャプチャと紐づけるためのオークションID、商品名しか記帳していません
現在保存している取引ページのキャプチャからは相手の個人情報が分からないので、さかのぼって帳簿に追記することもできません
着払いで到着した商品については送り状兼領収書の控えを保存しており、送り主欄から住所氏名が分かるものがごく一部あります
②せどりの仕入れは個人からなので、領収書・請求書等の書面をもらえていない
代替として取引ページのキャプチャを保存していますが、相手方の住所氏名等の情報は記載されていません
ご教示いただきたい内容は以下の通りです。
①
この場合平成30年に行った確定申告の仕入税額控除は適用外となってしまうのでしょうか?
②
適用外になる場合、仕入税額控除の記入が誤りだったことになると思いますがどのような対応が必要か(修正申告が必要等)
③
当方のように個人から仕入れている他のせどりの方は仕入税額控除する際の領収書等の書類は何を用意しているのでしょうか?
(領収書等がもらえないケースの代替物は何かあるのか)
④
簡易課税は要件が少し緩い様に見受けられたのですが、控除額は抜きにして
当方のような業態の場合、今後簡易課税に変えた方が良いか
税理士としての見解や、似た事例はこうなった等があればご教示ください
宜しくお願い致します
税理士の回答

伊東玲彦
国税不服審判所の裁決事例に以下のようなものがあります。
http://www.kfs.go.jp/service/JP/82/19/index.html
すごい長いのですが、要するに仕入税額控除の要件として「帳簿が法定要件を満たしていなくても、請求書がなくても、その他の資料から支払いの相手方・内容等がきちんと確認できるのであれば、それでいい」ということのようです。
質問者様の保存書類は十分これに該当すると考えます。
確かに具体的な住所・氏名は不明な場合があるとは思いますが、ヤフーのプライバシーポリシーには「不正対策のためのパーソナルデータの提供先は、パートナーに限らず、法執行機関を含みます。」とあり、税務署がヤフーに問い合わせれば情報提供すると考えられますので、税務署の方で相手方の特定が可能なはずです。
税務調査で問題視される可能性は否定できませんが、消費税法に規定するところの「やむを得ない理由」に該当すると考えられる理由がありますので、現状の処理で仕入税額控除を適用して差し支えないと考えます。
判例や詳細な見解のご説明、大変参考になりました。
現状のまま仕入か税控除を適用しようと思います。
大変助かりました。ありがとうございました。
本投稿は、2019年05月02日 12時47分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。