事業用、個人用の通帳の区別
今現在、個人事業主(年所得300万以下、青色10万控除)でやっておりますが、通帳を個人用しか使っていません。
事業用を作っておかないともし税務調査が来た際に不利になると言われました。
やはり作っておいた方が良いのでしょうか?
税理士の回答

菅原和望
こんにちは。
個人用と事業用との口座を区別していないからといって、ただちに不利になることはありません。
しかし、税務調査の際には、口座内の資金の移動について余計に説明が必要になったり、誤解が生じる場合がありますので、可能であれば口座は分けて管理するのが良いでしょう。

山下久幸
こんにちは、税理士の山下です。
税務調査で不利になる、と言われると不安になりますよね。。。
そんなことはありません!
通帳でプライベートが含まれても全く問題ありません。
ただ税務署の人に、プライベートな支払を見られたりするのも嫌ですし、そして帳簿を付けるときもごちゃごちゃになっていると分かりにくいと思います。
だからキチンとお金を管理するためにも、できればプライベートと事業用は通帳を分けた方が管理しやすいと思います!
これをきっかけに分けてはどうですか?
ご確認お願いします!

佐藤和樹
はい、事業用の銀行口座は可能であれば分けて作っておくことを強くおすすめします。義務ではありませんが、税務上・経理上で以下のような明確なメリットがあります。
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【1】税務調査での信用度アップ
• 税務署が調査に来た際、「個人用口座と分離されていない=プライベートとの線引きが曖昧」と判断されがちです。
• 特に生活費やプライベートの支出と事業経費が混在していると、経費の否認リスクが高くなります。
• 逆に「事業専用の通帳で管理している」と説明できれば、帳簿の信頼性が上がり、調査も穏やかに終わることが多いです。
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【2】帳簿付け・確定申告の効率化
• 口座を分けておくことで、「通帳を見れば取引のほとんどが事業関連」となり、記帳・仕訳の手間が大きく減ります。
• クレジットカードもできれば事業用に1枚分けておくとより良いです。
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【3】青色申告・控除との相性
• 青色申告10万円控除を今後「65万円控除(電子帳簿保存 or e-Tax)」にグレードアップしたい場合、帳簿の正確性と整合性が求められるため、口座分離は事実上必須と考えたほうがいいです。
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【4】プライベートとの混同リスク回避
• 同じ口座で管理していると、経費と生活費の仕訳ミスが起こりやすく、申告ミス・税務否認のリスクも増えます。
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【補足】開設するなら「屋号付き口座」がおすすめ
• 多くの銀行で、個人事業主名義(屋号+氏名)の口座が開設できます。
• 例:「◯◯デザイン事務所 山田太郎」
• 屋号付き口座であれば、相手先(取引先)にも「ちゃんと事業としてやっている」という信頼感を与えられます。
本投稿は、2025年05月18日 13時42分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。