税理士に依頼すると税務調査が入りづらくなるのは本当か
年商2000万円程度の都内の個人事業主です。税理士に業務を依頼することを検討しています。知り合いに、「自力で確定申告するより税理士に依頼したほうが税務調査が入りにくい」と聞いたのですが本当でしょうか?確定申告の書類に税理士の名前が記載されるからでしょうか?もし本当であれば理由が知りたいです。
もし事実がわからない場合は、税理士としての見解を伺いたいです。事実にもとづかないご意見でもかまいません。よろしくお願いします。
税理士の回答

税理士に依頼をしたほうが税務調査に入りにくいということはありません。
あくまでも申告内容に税務署が疑問を持てば、税理士関与であっても税務調査に行きます。
ただ、税務署職員とすれば、税理士関与であれば単純な間違いなどはないだろうと思いますので、その点では税理士関与でない場合よりは調査の可能性は低くなると思います。
税理士が関与していても税務調査は入りますが、確立は下がると思います。
税理士の立会いは調査官にとってはうっとうしいものですので、同程度の複数の調査候補先があった場合には、調査官は税理士関与のない方を選ぶと思います。
また、税理士が関与して「書面添付制度」の申告を行う場合には、納税者に対する税務調査は最初からはできず、まずは関与税理士の意見聴取がありますので、ここでも税務調査の確立を下げる効果は期待できます。
https://www.nta.go.jp/taxes/zeirishi/zeirishiseido/kentoukai/02.htm

同じような業種で同じような売上額の会社が複数あったとして、税理士が作成した書類の方が正確性がありそうだし、一応第三者が目を通しているので、とんでもなく違法なこともやっていなさそうだという事で信頼性が高い(?)のでは? 税理士が関与していない場合、どの様な処理を行っているか(会計原則や複式簿記、税法をちゃんと知っているか)見当もつかないかもしれませんね。とういことで税務調査にあたる確率は同条件であれば少ないと思います。
高橋先生、服部先生、大林先生、ご丁寧にご回答いただきありがとうございます。大変勉強になりました。今年度の申告は税理士に依頼する方向で検討しようと思います。
本投稿は、2018年05月10日 11時13分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。