売上計上について
海外に法人のある旅行会社から依頼されて国内の宿泊施設、交通関係、チケット等を手配している個人事業主です。
現地から全ての料金(上記に述べた)が含まれた金額を事業用口座に振り込まれます。
その後、その料金を私が各仕入れ先に支払います。
事業としての売り上げというのは、仕入れ先に支払った後に残る金額がされるのか、それとも
仕入れ先に支払う前の金額が売上として計上されるのか、どちらになりますか?
ご教示を宜しくお願い致します。
税理士の回答

北田悠策
ご回答申し上げます。
結論から申し上げますと、売上から仕入を控除した金額がご質問者様の売上になると思われます。(旅行会社との契約書を網羅的に拝見しなければ、断定することはできないことはご理解ください)
売上を総額計上、または純額計上とするのかの判断にあたっては、以下を総合的に判断することになります。①~③のいずれも満たしていない場合は純額計上する(売上から仕入を控除した金額を売上とする)ことになります。
①企業が財又はサービスを提供するという約束の履行に対して主たる責任を有していること
②企業が在庫リスクを有していること
③財又はサービスの価格の設定において企業が決定権を有していること
下記、①~③を各々ご質問者様の状況に照らして解説していきます。
①ご質問様が請け負う責任は、あくまでも手配のみであり、国内業者が提供する宿泊・交通・その他の業務に関する責任は負っていないと考えられます。例えば、仮に宿泊・交通・その他業務において何らかの損害が発生した場合に、損害賠償する責任がなければ、業務に関する責任はないといえます。ご質問を拝見する限り、当該責任はないと考えられるため、①は満たしていないと言えます。
②ご質問者様の事業はサービスのご提供になりますので、在庫リスクは有していないと言えます。
③ご質問者様が国内宿泊・交通・その他チケットの価格を決定する権限はないと推測できますため、③も満たしていないと言えます。
以上より、①~③いずれも満たしておりませんので、売上は純額計上するのが適切であるという結論となります。
以上、ご参考になりますと幸いです。
わかりやすい回答をありがとうございます。
大変助かりました。
本投稿は、2023年10月04日 12時25分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。