不動産賃貸(サブリース)開始前にかかった費用は経費?開業費?
2024年5月からサブリース契約を開始しました。
同月、青色申告承認申請書と開業届を出しました。
それまでに下記経緯があるのですが、初年度(2024年度)で初めての申告をする予定になっています。その収支を考える際、どれを経費、あるいは開業費として計上できるのか教えてください。
サブリース用の物件として、下記を済ませました。
2023年5月に土地を購入、建物建築開始
・印紙代や登記費用、事務手数料、その後土地ローン(利息)
2024年2月に建物完成、建物代金支払い
・印紙代や登記費用、事務手数料、火災保険支払い、土地+建物ローン(利息)
2024年5月からサブリース契約開始
・月末締翌月15日払いでサブリース収入(6/15が初回)+土地+建物ローン(利息)
恐れ入りますが、よろしくお願い致します。
税理士の回答

畑中達司
2024年5月に初めて賃貸業務を開始された場合、それまでの支出は、原則として土地や建物に関連するものは取得費、それ以外は開業費になります。
したがって、
・2023年5月の土地取得に係る支出は、土地の取得費になると思われます。半年後に請求される不動産取得税も、まだ賃貸を開始していないので同じように取得費となります。
・2024年2月の建物完成に係る支出のうち、火災保険料は必要経費として月割計算をし、そのほかの印紙代や登記費用、事務手数料は、建物の取得費でも開業費でもどちらでも可能です。
(税法上、通達で「固定資産の取得価額に算入しないことができる費用の例示」に掲載あり。)
ただ、土地や建物のローンの利息は、2024年4月分までは、それぞれの取得費になります。
取得費か開業費かどちらにするかの際には、賃貸開始後の土地に係るローン利息は必要経費になりますが、不動産所得が赤字の場合、無かったものとして扱われることになりますので、これを念頭に置いて判断されると良いと思います。
お忙しい中、早速のお返事有難うございます。
大変分かりやすく、理解することができました。
なお、仕分け頂いた取得費と開業費ですが、
開業年度となる今年2024年末締めの青色申告でまとめて計上するで良いのでしょうか。
(2023年に支払ったものも多々あり、複式簿記に書く際、前年度日付の支出となるのが少し気になりました。)
よろしくお願い致します。

畑中達司
2024年末に、合計額で計上したら良いと思います。その際、開業費の内訳明細書を作成して保管しておいてください。
ご丁寧にありがとうございました!
実際にすすめながら勉強を続けていきます。
本投稿は、2024年05月10日 23時22分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。