売上を事業主のポケットマネ―に振り替えたときの仕訳
個人事業を営んでおり、売り上げは顧客からすべて現金で受け取っています。
今まで金庫にて管理を行っていたのですが、私用でお金が必要となったため、
10万円を個人用口座に入れました。
その場合の仕訳はどうなりますか?
税理士の回答

個人用口座への入金は、事業主貸で処理します。
事業主貸 100,000 / 現金 100,000
【結論】
顧客から現金で売上を受け取り、その後に個人用口座へ移した場合、仕訳は以下の二段階で行います。
(1)売上計上:現金/売上
(2)個人口座への移動:事業主貸/現金
この「事業主貸」によって、事業のお金を生活用に取り崩した処理ができます。
【詳細】
(1)売上計上時
顧客から10万円を受け取った時点では、事業用の現金が増加するので以下の仕訳です。
借方 現金 100,000 / 貸方 売上 100,000
(2)個人用口座へ移した時
金庫の現金を私用のために個人用口座へ移す場合は、事業資金の引き出しとみなされます。
借方 事業主貸 100,000 / 貸方 現金 100,000
※「事業主貸」勘定は、個人事業主が事業用の資金を私的に利用した際に使う科目です。年度末には「元入金」と相殺されます。
【まとめ】
今回のケースでは、
売上として計上した後、
個人用に引き出した分を「事業主貸」として処理
するのが正しい流れです。これにより、事業と生活のお金をきちんと区分でき、帳簿も整います。
本投稿は、2025年07月24日 09時47分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。