天引される手数料の処理について
今年から農協出荷を中心に始めた個人事業主です。青色申告予定です。
お世話になっている農協では入金がプール計算されず、毎日出荷をすると数日後に毎日入金となります。
市場手数料等が天引きで入金されるので、天引き前の売上額、手数料額の把握の為に担当者に入金ごとに明細が欲しいと申し出たところ、「1ヶ月ごとの集計金額でしか明細を出せない」とのことでした。
仕方なく、1ヶ月の明細を出荷数で割り、手数料額を出そうとしましたが、小数になってしまい計算が非常に難しい状態です。天引きで明細に出ていない手数料ですが、1ヶ月ごとで精算する記帳でも問題ないでしょうか。
決済ごとに記帳が必要であれば小数点以下の処理方法について教えてください。
税理士の回答

本田文利
農家のお仕事も今の季節は大変でしょうね。
さて、農家の委託販売時の売上と天引手数料の経理処理は少し大変です。
御質問者の経理処理(総額取引)をする場合には天引前の金額を計上しなければなりませんが、月1回のみの計算書しかこないというのであればその金額で計上し総額取引金額でよろしいのではないでしょうか。
その場合、当初 借方 普通預金 ××× 貸方 売上 ×××
明細 借方 販売手数料××× 貸方 売上××× とします。
ただし、所得税基本通達(10-1-12)では、「略~その課税期間中に行なった委託販売等のすべてについて、当該資産の譲渡金額から当該受託者に支払う委託販売手数料を控除した残額を委託者における資産の譲渡等の金額としているときは、これを認める。」とありますのでその方法も認められます。要するに、前記の当初の仕訳のみを行い、普通預金に入金された金額を売上にする方法です。(今年すでに総額取引経理をしている場合は来年からになります。)
お近くの税理士やJAの営農指導部などの相談されるのが一番良いと思います。
本投稿は、2019年11月20日 14時52分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。