休眠会社にするにあたって
どうかご助力賜りたいと思います。
7年前に個人事業主から法人化しました。雇用はなく、私ひとりです。
5年前にコロナ禍で仕事がなくなり、それから現在まで会社としての収入はありません。
コロナ禍に会社での借入を公庫からお借りし、現在アルバイトをしながら毎月返済をしていますが法人税の支払いがきつく、会社を休眠にしたいと考えております。
会社としての口座は返済入金のみ行っており、収入の取引はないのですがこの場合、休眠手続きをとるにはどのような形にすればよいでしょうか?
税理士の回答

法人の休眠手続きを進めるには、以下の手順を踏む必要があります。
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1. 会社を休眠するための基本条件
会社を休眠するには、事業を停止し、収益活動を行わない状態にする必要があります。ただし、法人格自体は存続するため、以下のような義務は継続します。
• 法人住民税(均等割)の納付(約7万円/年)
• 法務局への休眠届出
• 確定申告(売上ゼロでも必要)
現在の状況では、会社口座で返済のみを行っているため、休眠は可能ですが、法人住民税の支払いは続く点に注意が必要です。
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2. 休眠手続きの流れ
(1) 株主総会(取締役会)での決議
• 株主総会(1人会社なら自分だけで決議)を開き、会社を休眠することを決定。
• 議事録を作成する。(法的提出義務はないが、記録として残しておくと良い)
(2) 法務局への「事業廃止届」(みなし解散防止)
• 「事業廃止届」(正式名称はないが、「休眠届」「休業届」などと呼ばれることも)を法務局に提出。
• **提出しないと、登記上12年間取引がない場合に「みなし解散」**とされる可能性がある。
(3) 税務署・都道府県税事務所・市町村税事務所への届出
• 税務署:「休業届」(異動届出書)を提出
• 会社としての活動を停止する旨を届け出る。
• 休眠後も法人税の申告は「ゼロ申告」する必要がある。
• 地方税(都道府県・市町村):異動届出書を提出
• 法人住民税の均等割(7万円)を免除する自治体もあるため、必ず確認。
• 免除がない場合、休眠しても法人住民税はかかる。
(4) 社会保険・雇用保険(該当する場合のみ)
• 従業員なしなら手続き不要。
• 役員(自分)の社会保険(健康保険・厚生年金)を会社で払っている場合は「資格喪失手続き」を行う。
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3. 休眠後の義務
休眠しても完全にゼロ手続きにはならないので、以下は継続対応が必要。
1. 毎年の法人住民税の支払い(免除の可能性あり)
2. 決算期ごとの法人税申告(ゼロ申告)
3. 会社口座での借入金返済
法人住民税を免除できる自治体なら、毎年の負担が軽くなるため、確認しておくと良いでしょう。
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4. 休眠ではなく解散を検討する場合
もし、法人住民税の支払いも厳しく、今後会社を再開する予定がない場合は、解散手続き(清算結了)を行うのも選択肢です。
• メリット:法人住民税や法人税の負担がなくなる
• デメリット:解散登記や税務手続きが必要(登録免許税3万円+税理士費用がかかる場合あり)
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5. 休眠する場合のポイントまとめ
• 法務局に「事業廃止届」を提出する
• 税務署・都道府県税事務所・市町村税事務所に「異動届出書」を提出
• 法人住民税の免除ができるか確認
• 毎年のゼロ申告を忘れずに
• 将来会社を再開する予定がなければ解散も視野に入れる
法人住民税の免除が可能かどうか、まず自治体に問い合わせることをおすすめします。
ありがとうございます。
色々調べてもどのケースに当てはまるかわからないまま、困っておりました。
ご丁寧に順序よく段取りを教えていただきまして、本当に感謝しております。
まずは本年の申告をして、休眠届をだす手順で踏んでまいります。

とんでもないです。お役にたててなによりです。
本投稿は、2025年03月08日 09時14分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。