利益が多いと株式会社は常に個人事業主よりお得なのですか?
ある程度の利益がある場合、節税のできる株式会社で役員報酬+配当をもらった方が年間〇万円有利になるとのシミュレーションをよく見かけますが、個人レベルの事業で莫大な利益があって節税の余地が低い場合には個人事業主のほうが有利になるということはないのでしょうか? 役員報酬は融通が利かないし国税にニラまれるし、実効税率35%とか配当の最高税率が40%?とか聞くと、なんだかウマミが少ないような気がするのですが(素人ですので記載内容に誤りがあったらすいません)
税理士の回答
御相談ありがとうございます。
利益が多いと株式会社は常に個人事業主よりお得なのですか?
というご質問については、ご指摘の通り「常に」というわけではありません。
単純に税率差だけで申しますと、
所得0~400万円ゾーン:個人の方がお得
所得400万円~900万円ゾーン:法人の方がお得
所得900万円:クロスして同じ
所得900万円超:法人の方がお得
となっており、一言で申しますと、
『所得が継続して400万円以下であれば税率だけで個人事業の方がお得』ということとなります。
ただ、法人を所有すると、複数の課税ゲートを使うことができるようになるため、
単純に税率差以外にもメリットを享受することができます。
また、(一応)信頼性が増す等も法人を所有されるメリットがあります。
一方、法人を持つとなると事務手続きが煩雑であったりデメリットもあります。
しかもこれらのメリットデメリットは法律や社会構造の変化により変わってしまいます。
ですので仰るとおり、単純に税率だけでウマミとは言えません。
どうか宜しくお願いします。
本投稿は、2015年06月23日 17時18分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。