合同会社の配当利益の配分について
お世話になっております。
合同会社で一人社長でございますが、利益配当は利益剰余金から配当とご理解していますが、過大であると否認リスクはあるのでしょうか?
またその際役員報酬が過大であると税務リスクがあることは承知しておりますが、逆に過小であっても税務リスクはあるのでしょうか?
在庫をかかえないコンサルティング事業になります。
お手数をおかけしますが宜しくお願い致します。
例:売上550万
利益剰余金500万=500万配当
役員報酬50万
税理士の回答

矢尾正俊
合同会社での利益配当と役員報酬に関するご質問について、以下のように回答いたします。
利益配当の否認リスクについて
合同会社の利益配当は、基本的に利益剰余金から行われます。ただし、過大な配当については以下の点に注意が必要です。
・合同会社では、社員の請求により利益の配当が行われます。
・配当の効力発生日は、定款で定めた日がある場合はその日、ない場合は社員総会の決議があった日とされています。
・過大な配当自体が直接否認されるリスクは低いですが、以下の点に留意する必要があります:
-会社の財務状況を著しく悪化させるような過大な配当は、債権者保護の観点から問題となる可能性があります。
-税務上、不自然に高額な配当は、役員報酬の隠れ蓑として見なされる可能性があります。
役員報酬の税務リスクについて
過大な役員報酬のリスク
役員報酬が過大であると、以下のようなリスクがあります:
・実質基準による判断:役員の職務内容、会社の収益状況、従業員の給与水準、同業他社の役員報酬などと比較して過大と判断された場合、損金不算入となる可能性があります。
・形式基準による判断:定期同額給与、事前確定届出給与、業績連動給与のいずれかの要件を満たさない場合、損金算入が認められない可能性があります。
過小な役員報酬のリスク
役員報酬が過小である場合も、以下のようなリスクがあります:
・金融機関や取引先からの信用低下:役員報酬が著しく低い場合、会社の経営状況が悪いと判断される可能性があります。
・社会保険料や年金受給額への影響:役員報酬が低すぎると、社会保険に加入できなくなったり、将来の年金受給額が少なくなったりする可能性があります。
・役員貸付金の発生リスク:役員報酬が低すぎると、生活費が足りなくなり、会社からの借入(役員貸付金)が発生するリスクがあります。
本投稿は、2025年01月01日 12時20分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。