仕入れ高の計上について
個人事業主として海外の商品を輸入し、ネット販売を行っています。その際の売上高の計上について教えてください。
例)
6月1日〜15日
1つ30$の商品を10個と25$の商品を1つオーダー
6月15日
上記325$分の請求書がメールで届き、送金
6月16日〜30日
1つ30$の商品を5個と25$の商品を2つオーダー
6月30日
上記200$分の請求書がメールで届き、送金
このようなやり取りを毎月繰り返しています。
商品はオーダーから出来上がり次第、バラバラと発送してもらっているので、一つの請求書の商品がまとめて、送られてきている訳ではありません。また過去の請求書分の商品と最新の請求書の商品の一部が送られることもよくあります。
仕入れ計上を行う時は、売上計上と同様でお金の動きベースではなく、事実ベースの日付で計上すると認識しています。
帳簿書類として、請求書を保管しようと思っていますが、事実ベースの日付で計上すると、仕入れ高の金額は請求書の金額と一致しませんが、追加の書類や記録が必要なのでしょうか?
税理士の回答
こんにちは、税理士の川島です。
請求書はドルでの請求と理解させて頂き説明します。
6月1日〜15日
1つ30$の商品を10個と25$の商品を1つオーダー
(二つに分解)
→6/1 仕入高(30$×10個×レート120)36,000/買掛金 36,000
→6/15 仕入高(25$×1個×レート123) 3,075 /買掛金 3,075
6月15日
上記325$分の請求書がメールで届き、送金
買掛金(6/1・6/15合計) 39,075 /現金預金 39,975
為替差損(差額) 900 /(325$×レート123)
となります。仕入は仕入日のレート・買掛金決済の差額は為替差損益となります。
請求書と仕訳の摘要にその日のレートの記載をされて下さい。また、参考にしたレートの写メ等をしていただき、仕訳に添付されると信ぴょう性が御座います。
売上については海外でしょうか?それとも、国内でしょうか?
ありがとうございます。
仕入れ計上は商品が届いた際ではなく、オーダーをした際に行うということですね。
国内販売なので、売上は国内です。
輸入仕入の計上は下記の方法がございます。
1.仕入れ先が商品を倉庫や工場から出荷した日
2.仕入れ先による船積日
3.商品を日本で輸入通関させた日
4.商品を引き取った日
5.商品を検収した日
(2か4がオーソドックスかと思います)
とありますが、どれを選択するかは相談者様の任意となっております。しかし、一度選択した方法は正当な理由がない限り変更することは出来ません。
売上は国内販売ですね。出荷した日で請求書を作成されるかと思われますので、その日に売上計上されているかと思います。
ありがとうございます。
【質問1】上記で記載いただいた6/1と6/15は1-5のいずれにも当てはまらない日付になると認識していますが、どちらに当てはまるのでしょうか?
また、こちらで把握できるのは、1,4,5のみなのですが、質問にも記載の通り、同じ請求書内の商品でも発送のタイミングがバラバラです。また過去の請求書分の商品と最新の請求書の商品の一部が送られることもよくあります。
そのため、商品を引き取った日付で売上計上した場合、海外からの請求書の金額と計上金額が一致しません(いくつかの売上計上高を足し合わせても、過去の請求書分が含まれていることがあるため一致しない)。
【質問2】上記の計上方法だと、海外からの請求書上の日付も金額も計上高と一致しないと思いますが、保管書類として領収書は問題ないのでしょうか?他に記録は必要でしょうか?
【質問3】追加いただいた国内販売の件です。当店としては請求書は依頼されない限り作成していないのですが、売上計上の際も請求書に変わる書類を保管する必要があるのでしょうか。
【質問1】
4を前提に記載致します。
6/1オーダー→6/10引取り日
6/10 仕入高(30$×10個×レート121)36,300/買掛金 36,300
6/15オーダー→6/24引取り日
6/24 仕入高(25$×1個×レート130)3,250/買掛金 3,250
基本的に請求をベースに上記仕訳を行うと思います。
例:請求書 (下記は左の請求書を基にメモ)
6/1オーダー分 300$ →6/10引取り 36,300
6/15オーダー分 25$ →6/24引取り 3,250
合計 325$ →7/10支払日(レート115)
仕訳:
買掛金 39,550 / 現金預金 37,375
/ 為替差益 2,175
海外からの請求書の金額と計上金額が一致しません
→ドルベースでは合うはずです(325$分の商品仕入という事実)。為替の関係で円ベースでは合いません。ですので、差額は為替差損益の計上が必要です。
【質問2】
請求書に上記メモを記載下さい。領収書がドルベースで発行されるのであれば、そちらにもレートの記載をお願いします。
【質問3】
ご注文を何で受けるかで変わりますが、メールであればメールの内容(PDF等で保管)、ショッピングサイトであればCSVデータや写メとなります。
ご回答ありがとうございます。
売上高が複数の請求書に渡る場合(A請求書の一部+B請求書の一部)は、手書きでどの請求書のいくら分に該当するか分かるようにメモを残しておけば良いのですね。
質問2,3についても承知しました。ご丁寧にありがとうございました。
為替の会計処理は複雑ですので,お気を付け下さい。
仕入は引き取り日で確定しますが、債権・債務(資産・負債)は決算・決済まで為替変動のリスクがあります。
(売上高は仕入高と理解させて頂きます)
ありがとうございます。何度も申し訳ございません…もう一点よろしいでしょうか。
商品代の請求書とは別に、商品を日本へ送ってもらう際の送料が当店負担なので、送料単体の請求書(複数の商品分をまとめたもの)が届きます。
請求書は宅配業者から仕入れ先に請求が入ったタイミングでこちらにメールで届きます。
通常の宅配業者は発送のタイミングで送料が確定して、支払うのが一般的かと思いますが、
利用している宅配業者は仕入れ先から発送する時の送料は発送後に確定し、送料も後日請求される仕組みとなっています。
送料だけの請求書について、計上日と勘定科目を教えてください。商品は配送済みなので、請求されたタイミングでの計上になりますでしょうか?
送料の請求書ですが、
1.請求書は(ドルベースと理解させて頂きます)
上記4(商品を引き取った日)がよろしいかと思います。
2.勘定科目は、
(1)仕入
(2)仕入諸掛
(3)荷造運賃
等、相談者様の会社の経理によって決まるので一概に私がお答えできません。
ありがとうございます。
大変助かりました。
本投稿は、2024年06月18日 10時56分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。