家事按分の考え方
自宅で副業をしています。
一般的に光熱費などは、その月の業務時間合計÷1月の総時間(24時間×30日等)で割合を出すと認識しておりますが、これは多忙期、閑散期などで毎月変動するのでしょうか?それとも年間を通して平均割合で計上するものでしょうか?
また、地代家賃は使用している面積で割合を出すらしいのですが、仮に全体の20%の部屋で副業をしている場合、家賃×20%で計上することになると思いますが、同時に同じ部屋で本業(給与所得有り)を行っている場合は、この地代家賃の割合の考え方はどうなるのでしょうか?20%の中で副業と本業の時間割合で計算でしょうか?
税理士の回答

佐藤和樹
【1. 光熱費などの“時間基準”で按分する費用】
◆ 基本的な考え方:
• 自宅の全体で使っている水道光熱費・通信費などは、業務で使っている時間の割合で按分するのが一般的です。
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◆ 変動させる? 年間平均にする?
• どちらもOKですが、原則としては「合理的かつ継続的な方法」であればよいとされています。
• 毎月の業務時間が明確に記録されていて、月ごとに計算できるのであれば、月ごとに変動させてもOKです。
• ただし実務的には、年間を通じて“平均的な業務時間割合”をもとに1年固定で計上するケースが多いです(作業負担と証明力のバランス的に)。
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【おすすめ】
• 毎月の業務時間の大きな差がない → 年間固定でOK
• 多忙期と閑散期が極端に違う → 月ごと按分も可(要記録)
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【2. 地代家賃の“面積基準”の考え方】
◆ 基本的には:
**家賃 ×(業務使用スペース ÷ 自宅全体の面積)**で按分
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◆ 本業(給与所得)と副業(事業所得)が同じ部屋で行われている場合:
このケースが少し複雑で、ポイントは次の通りです:
■ 地代家賃を経費にできるのは「事業所得に関係ある部分だけ」
• 給与所得は、原則として必要経費の概念がない(会社が経費処理しているため)
• よって、副業(事業所得)で使っている時間分だけが対象になります
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【具体例】
• 自宅全体:50㎡
• 仕事部屋(副業・本業共用):10㎡ → 20%
• その部屋の中で副業の使用割合:時間ベースで40%
→ 地代家賃の経費計上額:家賃 × 20%(面積) × 40%(副業時間割合)= 家賃の8%
本投稿は、2025年03月13日 20時17分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。