棚卸し表作成に当たっての必須項目
個人事業で、今年から中国輸入を始めました。
初めて棚卸しというものをするため、棚卸表の無料テンプレートを配布しているサイトをいくつか見たのですが、記載項目が一貫されておらずどのテンプレートを利用したら良いのか分かりません…。
そこで、下記5点ほどご教示頂けますと幸いです。
①棚卸しとは「毎年12/31の段階で売れ残っている在庫の合計金額を算出するもの」という認識で間違いないでしょうか?
②各商品の合計在庫金額は「仕入れ単価×在庫数」の計算で間違いないでしょうか?
③棚卸表に最低限必要な項目は「実施日」「商品名」「仕入れ単価」「在庫数」「各商品の合計在庫金額(A)」「(A)の金額を全て足した、全商品の合計在庫金額」の6項目のみでよろしいのでしょうか?
④棚卸しをしたとして、算出された在庫の合計金額は確定申告の際にどのように計上したらよろしいでしょうか?
⑤今年から始めたビジネスなので、今は期首棚卸高は自分に関係ないという認識で間違いないでしょうか?
知識がなく、そもそも的はずれな質問でしたら申し訳ございません。
よろしくお願いいたします。
税理士の回答

棚卸しに関するご質問について、以下にお答えいたします。
① 棚卸しとは?
はい、その認識で間違いありません。
棚卸しは、期末(毎年12月31日)時点で保有している在庫の価値を把握する作業です。棚卸し金額は、確定申告において「期末棚卸高」として計上します。この金額は、その年の仕入れや売上原価の計算に直接影響します。
② 各商品の合計在庫金額の計算方法
「仕入れ単価 × 在庫数」で正しいです。
仕入れ単価は、送料や関税を含む総額を考慮すると正確になります。中国輸入の場合、商品単価だけでなく、輸入にかかった費用を商品単価に適切に割り振るとより正確です。
③ 棚卸表の最低限必要な項目
最低限必要な項目は、以下の通りです。
1. 実施日(例:2024年12月31日)
2. 商品名(具体的に記載することで誤認防止)
3. 仕入単価(商品1つあたりの単価)
4. 在庫数(棚卸時点での実数)
5. 各商品の合計在庫金額(仕入単価 × 在庫数)
6. 全商品の合計在庫金額(上記5の合計)
補足項目として以下も検討できます。
- 商品コード(特定の商品を識別しやすくする)
- 仕入日(商品の鮮度や回転率を把握するのに役立つ)
④ 確定申告での計上方法
算出した棚卸金額の計上方法は以下の通りです。
1. 売上原価の計算式に基づいて記載します。
売上原価 = 期首棚卸高 + 当期仕入高 - 期末棚卸高
- 期末棚卸高(12月31日時点の棚卸金額)を差し引くことで、その年の売上原価を算出します。
2. 「仕入れ」科目の一部として帳簿に記載する方法
- 確定申告書Bや青色申告決算書の「仕入金額」欄に記載します。
⑤ 期首棚卸高について
はい、その認識で間違いありません。
今年からビジネスを始めた場合、今年の期首棚卸高は0円となります。
次年度以降は、今年の期末棚卸高が来年の期首棚卸高となります。
とても丁寧にご回答頂きありがとうございます!
①④⑤について、疑問が解消しました。
また、お手数おかけして大変恐縮ですが、②と③について追加でご教示いただきたいことがございます。
・②の輸入にかかった費用を適切に割り振るについて
→こちらは送料や関税の他に、輸入時に支払った消費税と地方消費税も割り振って良いのでしょうか?
・③の「3.仕入れ単価」について
→期内に同じ商品を再度仕入れた場合は「最終仕入原価法」を用いることまでは承知しております。
(個人的にもこの方法を用いることで業務効率化の観点からとても助かります)
しかし、1度目の仕入れでは合計300点(13種類の商品)近く商品を仕入れているのですが、2度目の仕入れでは在庫補充で50点(同じく13種類の商品)ほどしか仕入れておりません。
この場合、国際送料や関税が変わり、最終的な商品単価も大きく変わってきてしまう可能性があります。
それでも「最終仕入れ原価を適用」で税務処理の観点だけで見ると問題ないのでしょうか?
よろしくお願いいたします。
ご回答頂きありがとうございました!
とても丁寧な回答で、本当に助かりました。
参考にさせて頂きます!
本投稿は、2024年12月05日 15時24分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。