決算の修正
ネットの記事を見ていると
「確定した決算は訂正できない」
かたや
「過去の決算書本体も修正できる」
という相反したようなことが書いてあります。どういうことか教えていただかないでしょうか?
税理士の回答
ご回答します。
【1】決算の確定とは
決算書は、株主総会で承認されたものが【確定された決算】といわれるものになります。
この確定した決算は、上場をするときなどの特別な場合を除き、訂正することはできません。
【2】修正申告とは
過去の課税所得に間違いがあったときは、修正申告または更正の請求という手続きにより、『税額の修正』をすることができます。
これは税額の修正のみであり、『確定された決算』を修正せずに、税額計算のみで実行されます。
【3】ご質問の回答
ご質問者様がネットの記事でご覧になったものは、
「確定した決算は訂正できない」→上記【1】のこと
「過去の決算書本体も修正できる」→上記【2】のこと
であろうと考えられます。
修正できると記載されているのは、【1】の上場するときに会計処理基準を変更して、過去の決算書も修正するという、かなり特別な場合を指しているのかもしれません。
詳細は、私がそのネットの記事を見ていないので明確ではありませんが、おそらくは上記のことであろうと思います。
ご参考にしてください。

税務上の「決算」とは、確定申告書の提出によって確定した所得や税額のことを指します。
一度提出された確定申告は、原則として納税者の都合で自由に訂正できません(更正の請求・修正申告が必要)。
「確定した決算は訂正できない」とは、この税務申告の結果(税額・課税方法)を自由に修正できないという意味です。
例:
• 所得の金額を間違えた
• 重複して経費を入れていた
• 売上の計上漏れがあった
税務署に「更正の請求」または「修正申告」を行って、税務上の申告内容を訂正する必要があります。
本投稿は、2025年07月09日 16時21分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。