領収書のない現金支払いについて
イベントの制作をしておりますが領収書のない現金出金の経費がかなりあります。内容は打合わせ、制作取材、謝礼など様々です。本来は出金伝票をつけておくべきですが関わるスタッフも多く管理が行き届いておりません。
すでに出金伝票がないものがかなり多く、こういった場合の経理処理の方法をアドバイスいただけると幸いです。(出金伝票以外に何か良い処理の方法などありますでしょうか?)また、過去の決算でも曖昧な箇所が多いのですが何かやっておくべきことがあれば合わせてお願いいたします。
お手数をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
税理士の回答
お世話になります。
ご事情があって、そのような状況になっているのかとは存じますが、まずは、領収書をできるだけ貰われることを徹底されることだと思います。
その上で、過去のものについて、また、今後も、領収書のない経費が発生し、経費、損金として計上されるのであれば、ご認識の通り、振替伝票等で記録し処理する他、手段はないと思います。
ただし、そのような領収書がない、振替伝票等による経費、損金が多い場合には、当然、税務調査を受けた際には、それらについて、疑念を持たれるでしょうから、振替伝票等で処理をすれば、必ず問題ない、という訳ではなく、リスクがあるということをご理解ください。
その上で、振替伝票等のみによる経費、損金の計上を認めてもらうには、可能な限り、具体的、かつ、詳細に、その時の状況等を記録して残すよう努めるしかないと思います。
それらが取材等の目的で発生しているのであれば、取材相手に関してや、取材内容なども具体的に保存されておかれた方が、否認されるリスクは軽減される可能性が高まると思います。
なお、消費税の計算においては、現時点で既に、30,000円以上の支払いに関する領収書等がない場合には、その支払いについては、仕入税額控除を認めないとするルールもありますので、ご留意ください。
参考
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6496.htm
また、数年後に適用が予定されている消費税における適格請求書等保存方式が施行された場合には、税法上求められた記載事項のない請求書等の保存のない支払いについては、原則として、金額を問わず、仕入税額控除を認めないとされていますので、ご留意ください。
参考
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/300416.pdf
参考になれば幸甚です。
金平先生
お礼のご連絡が遅くなりまして誠に申し訳ございません。
大変ご丁寧な説明を頂きましてありがとうございました。
やはり領収書と必ず伝票をつけるように管理を徹底いたします。
流れでなんとなくきておりましたが、改善するしかなさそうですね。
この度はアドバイスありがとうございました。
本投稿は、2019年08月21日 17時34分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。