FXの事業化について
現在、ITエンジニア(障害者雇用)として勤務しており、年間の給与は約200万円です。
また、副業として3年ほど前から国内FXの自動売買を行っており、現在は本業に迫る利益を得ています。
FXの利益については、現在「雑所得」として確定申告していますが、福祉医療を利用しているため、年間の所得が約360万円を超えると福祉サービスを受けられなくなる可能性があります。
そこで、FXの利益を「事業所得」として申告することで、所得調整を図りたいと考えています。
しかし、FXを事業として認められるのは難しいと聞きます。特に、完全自動売買で3年以上継続して利益を出している場合でも、事業所得として認められるのか疑問です。
FXの事業化の可否について、また、事業所得として認められるためのポイントがあれば教えてください。
税理士の回答

三嶋政美
結論から言いますと、FXの自動売買を事業所得として認めさせるのは非常に難しいです。税務上、事業所得とされるためには「営利性・継続性」や「自己の危険と計算による経済活動」が求められますが、特に「事業としての実態」を示すことが重要になります。完全自動売買の場合、裁量トレードのような積極的な関与が乏しく、単なる資産運用と判断される可能性が高いです。
事業所得として認められるためには、①取引手法の研究や改善を継続し、独自のノウハウを持つこと、②外部からの助言を受けたり、他者へコンサルティングを行うこと、③法人化して対外的な信用を確立すること、などが考えられます。ただし、最終的には税務署の判断によるため、事業としての実態を示す準備が必要です。
具体的なご回答ありがとうございます。
非常に助かります。
FXの事業化は非常に難しいとのことですが、
以下のようなことを行なっている場合、事業として認められる可能性は高いでしょうか?
(例えばの例です)
①に関して
自動売買を開発もしており、自動売買システムのアップグレードするために、日々情報収集やコードの改良などを行なっているとします。
②に関して
LINEなどで知人らから手法などの助言をもらってコードの変更をしたりしているとします。
③に関して
それらの工程で身についた知識やコードの一部をブログなどで外部に公開しているとします。
またLINEのグループチャットなどで教えているものとします。
また、事業として申告していて税務署にダメだと言われた場合は、
翌年から雑所得へと切り替えるというのはどうなんでしょうか?

三嶋政美
結論から言うと、事業所得として認められる可能性は上がるが、確実とは言えない というのが実情です。
① 自動売買の開発・改良 を行い、継続的に研究している点は事業性を示す要素になります。ただし、単なる自己利用の範囲では、投資の延長と見なされる可能性があります。
② 知人との助言のやり取り も、あくまで「個人的な情報交換」と判断されれば、事業性の証拠には弱いです。外部向けのコンサル業務としての収益があるなら話は別ですが、単なる助言の範囲ならば事業として認められる要素は薄いです。
③ ブログやLINEグループでの発信 は、事業性を補強する材料にはなりますが、それ自体が収益を生んでいるかが重要です。単なる情報提供なら趣味の延長と見なされる可能性があります。
もし税務署に否認された場合、翌年から雑所得へ切り替えることは可能ですが、一度「事業ではない」と判断されると、その後も同じ扱いを受けやすくなるため、慎重な対応が必要です。
その後も同じ扱いを受けるので注意が必要とは、
その後はずっと雑所得になるという認識でいいでしょうか?
例えば、1度FXをやめて、再度事業者得になるようにいろいろ頑張って始めたとします。
ですが、1度否認されているので、新しく始めた方も間違いなく否認されるというとこでしょうか?

三嶋政美
「一度否認されたら、ずっと雑所得になる」というわけではない ですが、税務署の見る目は厳しくなる ことは間違いありません。
過去に事業所得として申告し、税務調査で否認された場合、税務署のデータに記録が残るため、「同じ人がまたFXを事業所得として申告した」となると、当然チェックが入る 可能性は高いです。
ただし、新しく始める際に、事業としての要件を明確に満たしているなら、再評価される余地はあります。
例えば、法人化する・収益モデルを変える・外部向けのサービス提供を含める など、単なる投資ではなく、明確な事業としての実態を示せれば、認められる可能性はゼロではありません。
「以前と同じような状況」なら、間違いなく否認される。「本気で事業化するなら、税務署を納得させるレベルの証拠を揃える」と考えます。
お忙しい中、大変詳しく教えて頂きありがとうございました。
勉強になりました。
本投稿は、2025年01月31日 12時18分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。