仕入れ金額と棚卸しの仕入れ
実際の年間の仕入れ金額と棚卸しの仕入れの金額が合わないこともありますか?
例えば年前半の仕入れ金額と年後半の仕入れの金額が違う場合、年間の1番最後に仕入れた仕入れ値で棚卸しは計算するので、違う金額になることはありえますか?ご教示お願いします。
税理士の回答

ご質問に回答させて頂きます。
実際の年間の仕入れ金額と棚卸しの仕入れの金額が合わないことは十分にありえます。これには複数の要因が考えられます。
①棚卸資産の評価方法による違い
棚卸資産の評価方法によって、棚卸し時の仕入れ金額が異なる可能性があります。
最終仕入原価法:
年間の最後に仕入れた価格で評価するため、年前半と年後半の仕入れ価格が異なる場合、年間の実際の仕入れ金額と棚卸し時の評価額に差が生じます。
先入先出法:
先に仕入れた商品から順に払い出されたと仮定するため、期末の在庫は最新の仕入れ価格に近い金額で評価されます。
移動平均法:
仕入れの都度、平均単価を算出するため、年間を通じての平均的な仕入れ価格に近い金額で評価されます。
総平均法:
期首在庫と当期仕入れの総額を総数量で割った単価で評価するため、年間全体の平均的な仕入れ価格で評価されます。
個別法:
個々の商品ごとに実際の仕入れ価格で評価するため、他の方法と比べて実際の仕入れ金額に近くなりますが、管理の負荷が高くなります。
②その他の要因
紛失や盗難:
年間の仕入れ金額に含まれていても、棚卸し時に存在しない商品があれば差異が生じます。
仕入れ先のミス:
納品書と実際の納品数量が異なる場合、差異が発生する可能性があります。
在庫管理システムの入力ミス:
仕入れ数量や金額の入力ミスにより、差異が生じることがあります。
在庫の動きと処理のタイムラグ:
実際の商品の動きと会計処理のタイミングにずれがあると、差異が発生する可能性があります。
棚卸し時のカウントミス:
実地棚卸しの際に、数え間違いや見落としがあると差異が生じます。
したがって、年間の実際の仕入れ金額と棚卸し時の評価額が異なることは珍しくありません。これらの差異を最小限に抑えるためには、適切な在庫管理システムの導入、定期的な棚卸しの実施、従業員教育の徹底などが重要です。また、自社の業態に最適な評価方法を選択することも、差異を減らすための一つの方策となります。
もう少しお願いします。
私の場合は届け出がなしなので最終仕入れ原価法なので仕入れ時期による仕入れ値の違いもあると思いますが
同じ商品でも仕入れ先が違う場合に仕入れ値が違う場合なども同じ商品を仕入れ先の違いも含め、1番遅い時期に仕入れた値段で評価するので合ってますか?

ご認識の通りです。
最終仕入原価法については、同一商品を他の仕入先から仕入れた場合でも、最終仕入れ先の単価を用いて計算します。
丁寧なご回答ありがとうございました

ベストアンサーありがとうございます。
ご参考になりましたら幸いです。
本投稿は、2025年01月02日 16時16分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。