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建設業の消費税対応 9月決算の場合

9月決算の建設業者です。
4月から9月の間に契約し、引き渡しが10月以降の工事は、消費税10%となるとのことですが、出来高で9月までに支払われている分は8%でもらっています。
差額の2%を10月に入ってから支払ってもらっていますが、この2%は9月までの消費税とするのでしょうか?
決算の仕訳をしていて、この消費税は前期に入れるのか今期に入れるのかよくわかりません。
実際の出来高より10%据え置かれて引き渡し時に支払われる物件もあるのですが、
4月から9月の間に契約し、引き渡しが10月以降であれば、
据え置かれた分も10%の消費税となると思います。
据置分は未成工事として前期で計上しているのですが、その消費税は10%で計上するのでしょうか?
教えていただけるとありがたいです。

税理士の回答

差額の2%を受け取っているといったご記載の文面から、工事完成基準を採用されているように思いますが、間違いありませんでしょうか?
工事完成基準の場合、売上などの収益は完成引渡し時に計上しますので請負代金の全額が10%となり、前期に受け取った出来高分は未成工事受入金として貸借対照表の負債項目に計上されますので、消費税は関係しません。

例えば、請負金額1,000万円(税抜)、9月までに出来高として受領した金額が508万円(8%税込で請求)であったとして、ご記載の文面に即した仕訳は以下のようになると考えれらます。分かり易いように税抜経理とします。
9月決算時(8%で受領しているということですが、ここでは消費税は認識しません。)
(借方)現金預金508万円/(貸方)未成工事受入金508万円
完成引渡し時
(借方)完成工事未収入金又は現金預金592万円、未成工事受入金508万円/(貸方)完成工事高1,000万円、仮受消費税等100万円

未成工事支出金に含まれる材料費や外注費については、それぞれに材料を受け取った日や役務提供を受けた日の税率、つまり9月までの分は8%です。
なお、継続適用を前提として、前期に未成工事支出金に含まれる材料費などの仕入税額控除を行わず、引渡し日の属する今期に仕入税額控除を行う場合でも9月末時点の未成工事支出金に含まれる材料費などの仕入税額控除は8%です。
仮に決算が10月の場合は、未成工事支出金に含まれる材料費などは9月までは8%、10月分は10%で仕入税額控除を計算する必要があるということです。
未成工事支出金の仕入税額控除の時期については、以下の国税庁タックスアンサーをご参照ください。但し、これはあくまで仕入税額控除の時期についてであり、仕入税額控除の税率はあくまで上記の通りとなります。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6487.htm

回答ありがとうございます。
上位会社に合わせているので、工事完成基準か進行基準か、とは考えたことがなかったのですが、
どちらかと言えば進行基準のように思います。
消費税は前期分は8%で計算して、今期で10%として4~9月の2%分を認識すればよいということでしょうか。
そのようにデータを作ってみます。
ありがとうございました。

工事進行基準の場合、9月迄の出来高分は全て8%の売上として消費税を計算します。この場合、9月迄の受領分について2%を追加で受け取ることは通常ありません。

工事進行基準と工事完成基準では、消費税だけでなく法人税の計算も異なってきますので確認された方がよろしいかと思います。

2%分の請求を起こすよう連絡が来ることが多いので、工事完成基準を採用している上位会社が多いということですね。
今まで決算に際には、出来高で計算することが多かったので、なんとなく進行基準かと思っていました。
確認します。ありがとうございました。

本投稿は、2019年11月14日 15時05分公開時点の情報です。 投稿内容については、ご自身の責任のもと適法性・有用性を考慮してご利用いただくようお願いいたします。

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